*オリックス・バンシ連合は新会社「関西エアポート」を設立。16年4月1日から、同社による44年間にわたる空港運営が始まる。初年度ガイイ滑り出しとなった、
関西エアポートは25日、関西国際空港の2016年の総旅客数が前年比9%増の2523万人だったと発表した。アジアを中心とした路線の拡充を受け、2年連続で過去最高を更新した。同社が運営するもう一つの大阪国際(伊丹)空港を合わせた旅客数も6%増の4016万人となり、関空が開港した1994年以来、初めて4000万人を超えた。
関空の国際線旅客数は15%増の1876万人で、そのうち外国人客数は21%増の1217万人だった。それぞれ過去最高を記録した。首都圏よりもアジアに近い地の利をいかし、各国の格安航空会社(LCC)や大手航空会社が新規路線などに就航し、訪日客が大幅に増えた。*日経
関空・新トップが明かす「2兆円落札」の勝算、オリックス流運営で日本の空港は変わるか
非正規職員も含めると、新関空会社から約3500人が関西エアポートに転籍する。これまでは国が100%を出資する会社で、公務員に近い立ち位置だった職員の皆さんの不安は大きいだろう。新しい経営陣の考え方をきちんと伝えなければならない。
4月1日から同じ釜の飯を食う仲間になる人たちとの信頼関係を、残り3カ月で築いていく必要がある。新会社の副社長に就いたエマニュエル・ムノント氏もナイスガイで、私の弟みたいな存在。
そこで「管理官を増やしてください」と法務省へお願いする。予算を取らなければならないので、財務省にもお願いすることになる。こうした背景もあり、国とは良好な関係を作っていかなければならない。
そのために提案したのが、運営権料として毎年490億円を支払うのに加え、収益が1500億円を超えた額の3%分を「収益連動負担金」として追加的に利益配分する計画だ。
主要な役員はほとんど関西人でやろうと思っている。私は大阪、宮内は神戸、西名(弘明・オリックス執行役副会長)は京都出身だ。関西のことがわかっている人間が経営にかかわるべきだと考えている。
オリックスが運営する施設としては、京セラドームは運営を引き継いでから10年が経つし、大分・別府で最大規模の杉乃井ホテルは事業再生を担った。引き継いだ当時は両方とも稼働率が低迷し、にぎわっていなかった。だが、稼働率が50%程度だった杉乃井ホテルは現在90%、6割弱だった京セラドームは7割弱まで高めた。
関空の現在の稼働率は、離発着数でいえば7割程度。これを高めるためには、たとえば深夜に到着する客への対応強化が考えられる。現在は空港に到着しても交通機関が動いていないので、到着ロビーしか過ごす場所がない。ここにローコストで仮眠できるような宿舎があれば、朝一番からショッピングや観光ができる。