歴歩

歴歩 歴史は歩く。ゆっくりと歩く。それを追いかける。

越前市・山腰遺跡 「国府」と書かれた9世紀頃の墨書土器が県内初出土

2011年11月16日 | Weblog
 越前市の山腰遺跡(大塩町、今宿町)で、「国府」と書かれた8世紀後半から9世紀前半の墨書土器が見つかり、同市教委は武生公会堂記念館(同市蓬莱町)で12日から展示を始めた。国府の文字が書かれた土器が見つかったのは県内で初めてで、越前国府から持ち込まれた土器と考えられ、国府の存在を示す資料としている。
 墨書土器は、2002~04年の県埋蔵文化財調査センターによる発掘調査で、遺跡の川跡から見つかった。直径約15cmの円形の須恵器で、底の裏側の中央に「國府」と書かれていた。 ほかに、1棟の建物跡が見つかり、儀式を行う際の一時的な住まいだったのではないかとみている。
 また、山腰遺跡の近くにある大塩向山遺跡(大塩町)では火を炊いた跡が確認され、越前国の公的な祭祀を執り行った場所と考えられるという。
 両遺跡とも、越前国府があったとみられる市中心市街地から約5km離れている。 ただ、越前国府のはっきりした位置は分かっていない。 市役所近くの旧市立図書館周辺では、国府と関わりが深いとされる「国寺」「国大寺」などと書かれた8世紀末から9世紀の墨書土器が出土している。
[参考:福井新聞、朝日新聞]
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宇佐市・古稲荷古墳(3世紀初頭) 1920年以降行方不明の「斜縁六獣鏡」を確認

2011年11月16日 | Weblog
 大分県宇佐市法鏡寺の県指定史跡・古稲荷古墳(3世紀初頭)で出土し、大正時代9年以降行方がわからなくなっていた銅鏡「斜縁六獣鏡」を、伊藤昌司・九州大名誉教授(民事法学)が所持していたことがわかった。
 銅鏡は裏面に6匹の獣が描かれている。 邪馬台国・卑弥呼の鏡との説がある「三角縁神獣鏡」と文様や銘文の一部が一致していることから、3世紀に中国・魏で作られたとみられる。
 大正9年(1920)に現地調査を行った当時九州大の中山平次郎博士の論文中の鏡の拓本と形が同じことから、斜縁六獣鏡と特定した。
 伊藤名誉教授は、県立歴史博物館(宇佐市)に寄贈し、近く同博物館で公開される。
[参考:読売新聞]

古稲荷古墳 (大分県宇佐市法鏡寺上原)
 駅館(やっかん)川右岸段丘上にある一辺 20mの方墳、 高さ 2m、 墳丘の北側には幅4mほどの 周濠がある。

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