歴歩

歴歩 歴史は歩く。ゆっくりと歩く。それを追いかける。

上越市・釜蓋遺跡 約1800年前の竪穴建物(米の倉?)の柱の最下部に柱の沈下を防ぐ基礎工法

2011年11月10日 | Weblog
 上越市教委は9日、上越市大和5丁目の釜蓋(かまぶた)遺跡で約1800年前(弥生時代後期末~古墳時代初頭)の竪穴建物の4本柱の最下部に、柱の沈下を防ぐ基礎工法が施されていたことが分かったと発表した。
 釜蓋遺跡では、この時代の竪穴建物では県内最大規模の建物跡(東西9・92m、南北10・08m)が焼けた状態で出土した。 その後の調査で、建物の4本の柱(最長約90cm)の根元(直径約25cm)を鉄製斧でえぐり、柱穴(直径約80cm)の底に材木をキ字状や井桁状に置いて柱と噛ませ、柱のずれや沈み込みがないようにしてあることを確認した。 炭化した多量のコメも見つかったため、米の備蓄倉かもしれないとしている。
[参考:朝日新聞、2011.10.1 広報じょうえつ]


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刀良(寅)さんと佐久良(さくら)さんの戸籍と埴輪

2011年11月10日 | Weblog

柴又八幡神社古墳出土「寅さん埴輪」と「さくらさん埴輪」

 奈良国立博物館(奈良市)で開催中の第63回正倉院展(~14日まで)に出展された奈良時代の戸籍が関心を集めているとして、読売新聞が11月2日と9日に「下総国葛飾郡大島郷」の戸籍(注1)に記される「孔王部(あなほべ)」、名は「刀良(とら)」という男性と、別の世帯に同姓の「佐久良賣(さくらめ)」が、映画「男はつらいよ」の主人公・車寅次郎と、妹・さくらに似ているとあらためて紹介し、さらにその戸籍のレプリカ(注3)と寅さん似の埴輪(注4)が葛飾区の「郷土と天文の博物館」で展示されていると紹介している。
[参考:読売新聞]

(注1) 「正倉院古文書正集 第二十一巻」に収録された養老5年(721)作成の「下総国葛飾郡大島郷」の戸籍。
 「大島郷」(注2)は、現在の葛飾区柴又や同区奥戸、江戸川区の一部を含む地域にあたり。
 その中に姓は「孔王部(あなほべ)」、名は「刀良(とら)」(33歳)という男性と、別の世帯に同姓の「佐久良賣(さくらめ)」(32歳)という女性の名がある。 2人は兄妹ではないが、近くで暮らしていたとみられる。
(注2) 上記戸籍では、大嶋郷は甲和(こうわ)・仲村(なかむら)・嶋俣(しままた)の三里から構成されている。 甲和は江戸川区小岩、嶋俣は柴又と考えられています。
(注3) 展示されているレプリカは、計130戸1191人の名前と性別、年齢が記されている。
(注4) 2001年、柴又帝釈天近くの「柴又八幡神社」の社殿裏の「柴又八幡神社古墳」から出土した。
[参考: 2009.3.13 東京葛飾区・柴又八幡神社古墳 99年に出土した土師器が6世紀後半ごろの渡来系文化の影響]
コメント (1)
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市原市・牛久石奈坂古墳 「同向式神獣鏡」が県内初出土

2011年11月10日 | Weblog
 千葉県市原市埋蔵文化財調査センターは8日、市原市牛久の「牛久石奈坂古墳(うしくいしなざかこふん)」から、古墳時代中期(5世紀後半)の国産とみられる銅鏡「同向式神獣鏡」(直径16.8cm)が県内で初めて出土したと発表した。
 23日(水・祝)に現地説明会が開かれる。
[参考:千葉日報]

2011.11.25追記
 23日に、現地説明会が開催された。 前述の「牛久石奈坂古墳」は「牛久石奈坂古墳群」が正しいようである。
 同向式神獣鏡が出土したのは、牛久石奈坂1号墳(円墳、直径33m)。 ほかに鉄剣や金属製三輪玉などが出土している。
[参考:市原市HP]
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