歴歩

歴歩 歴史は歩く。ゆっくりと歩く。それを追いかける。

村上市・山元遺跡 埋設土器の中から弥生時代後期の鉄器出土

2011年06月11日 | Weblog
 村上市教委は10日、2005年に試掘調査で発見された弥生時代の高地性環濠集落「山元遺跡」(同市下助渕)から鉄器が出土したと発表した。
 同遺跡は弥生時代の青銅器が出土した最北地点で、当時西日本を中心として発展した文化圏の北端であることが再確認されたとしている。
 4月中旬に始まった今年度の発掘調査で、複数の墓坑や埋設土器が見つかり、鉄器は埋設土器の中から出土した。 長さ8・5cm、幅2・4cmで、片側に木質の柄と目釘があり、刃物とみられる。
 現地説明会が12日午後1時半から開かれる。
[参考:毎日新聞、読売新聞、村上市HP]

過去の関連ニュース・情報
 2010.7.25 山元遺跡 県内最古の「筒形銅製品」が出土

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津堂城山古墳の斜縁二神四獣鏡 本山コレクションの破片3個が宮内庁所蔵の2枚と一致

2011年06月11日 | Weblog
 宮内庁の徳田誠志首席研究官の調査で10日、関西大学博物館(大阪府吹田市)が所蔵する「本山コレクション」(注1)の鏡の破片3個が、明治末に大阪府藤井寺市の陵墓参考地・津堂城山古墳(4世紀末、全長208mの前方後円墳)で出土した宮内庁所蔵の斜縁二神四獣鏡2枚のそれぞれ一部だったことがわかった。
 明治45年(1912)、地元の人たちが津堂城山古墳の後円部頂から石材を掘り出したときに石棺が現れ、急遽発掘調査が行われた。 当時の宮内省は、後円部頂を皇族の墓の可能性がある「陵墓参考地」に追加指定し、副葬品を買い上げたが、一部が民間の手に渡った。
 「本山コレクション」の鏡の破片3枚は目録に「漢鏡破片 3個 河内国南河内郡津堂村小山古墳」と記されている。
 奈良県立橿原考古学研究所の奥山誠義・主任研究員(保存科学)が本山コレクションの破片を10~20μの精度の装置で三次元形状計測した。 計測データをもとにCGを作成し、既にデータベース化されている宮内庁の鏡と重ね合わせたところ、2枚の鏡の欠けている部分と、それぞれ破片1個と2個の形が平面、断面とも一致した。
 調査結果は、6月11、12日、筑波大学で開かれる日本文化財科学会で発表される。

(注1) 本山コレクション
 毎日新聞社々主で、関西大学評議員だった本山彦一(1853-1932)が収集した考古資料約2万点。

[参考:共同通信、毎日新聞、産経新聞、NHK、関西大学図書館HP]
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和歌山県岩出市・根来寺遺跡 安土桃山時代の階段で下りる地下式倉庫が出土

2011年06月11日 | Weblog
 県文化財センターは、根来寺西側の丘陵部の根来寺遺跡(岩出市根来2347ほか)で行っている発掘調査で、安土桃山時代の地下式の倉庫などの遺構を発見したと発表した。 同寺の子院の敷地だったとみられるとしている。
 地下式倉庫や、石積みの井戸や排水溝、斜面を登るための石造りの大型の階段跡(横幅約3m)など。出土した階段は2段分で、全体では10段ほどあったとみられる。 倉庫からは、備前焼の甕や中国製の白磁の皿、瓦などの破片が多数出土した。
 焼けた瓦なども出土し、1585年に羽柴(豊臣)秀吉によって一帯が焼き打ちに遭うまで存在したとみられる。
 11日午後1時半から現地説明会が行われる。
[参考:読売新聞、朝日新聞、和歌山放送]

過去の関連ニュース・情報
 2008.12.13 河内長野市・烏帽子形城跡 空堀から「堀内障壁」が見つかる

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