精華町教委は19日、鞍岡山3号墳(直径約40m、高さ約6・5mの円墳、4世紀末~5世紀初め)の墳丘頂上部付近で、権威の象徴とされる武器「桙(ほこ)」を立てた「送霊船」が描かれた円筒埴輪が見つかったと発表した。
破片のひとつに長さ15cm高さ7cmに描かれた船は、外洋航海などに使われたとされる「準構造船」で、甲板には桙が立てられ、装飾された鞘も表現されていた。船の前後には波よけ板も描かれている。
武具と船を表現した円筒埴輪は、奈良県天理市の東殿塚古墳(4C初)に次いで全国で2例目。被葬者の魂を船によって来世へ運ぶという、古代人の死生観を具体的に示す資料として注目される。
墳丘の南側からは、斜面に石を敷き詰めた島状遺構(縦約7m、横約6m、高さ約30cm)が見つかった。円筒埴輪のほか、大型の家形埴輪(高さ80cm以上)2個分の破片や、被葬者に供える食べ物を入れる「ざる形土器」、土師器の高坏が残っていたことから、祭礼儀式を再現した場所だったとみられる。
家形埴輪などを伴う島状遺構は、大規模な前方後円墳で確認されているが、今回のような中規模古墳から見つかるのは珍しいという。
地元の首長の墓とみられ、木棺2基を粘土で覆った痕跡や、鉄剣12本も出土。墳丘と島状遺構からは、表面を覆っていたとみられる葺石も見つかった。
現地説明会は22日午前10時半~午後3時に開かれる。
[参考:共同通信、産経新聞、NHK]
過去の関連ニュース、情報
2009.3.4鞍岡山2号墳 2基の木棺跡を検出、現地説明会3/7
破片のひとつに長さ15cm高さ7cmに描かれた船は、外洋航海などに使われたとされる「準構造船」で、甲板には桙が立てられ、装飾された鞘も表現されていた。船の前後には波よけ板も描かれている。
武具と船を表現した円筒埴輪は、奈良県天理市の東殿塚古墳(4C初)に次いで全国で2例目。被葬者の魂を船によって来世へ運ぶという、古代人の死生観を具体的に示す資料として注目される。
墳丘の南側からは、斜面に石を敷き詰めた島状遺構(縦約7m、横約6m、高さ約30cm)が見つかった。円筒埴輪のほか、大型の家形埴輪(高さ80cm以上)2個分の破片や、被葬者に供える食べ物を入れる「ざる形土器」、土師器の高坏が残っていたことから、祭礼儀式を再現した場所だったとみられる。
家形埴輪などを伴う島状遺構は、大規模な前方後円墳で確認されているが、今回のような中規模古墳から見つかるのは珍しいという。
地元の首長の墓とみられ、木棺2基を粘土で覆った痕跡や、鉄剣12本も出土。墳丘と島状遺構からは、表面を覆っていたとみられる葺石も見つかった。
現地説明会は22日午前10時半~午後3時に開かれる。
[参考:共同通信、産経新聞、NHK]
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