歴歩

歴歩 歴史は歩く。ゆっくりと歩く。それを追いかける。

姫路市・豆腐町遺跡 奈良時代の漆紙文書出土、課税台帳か

2009年04月16日 | Weblog
 兵庫県姫路市埋蔵文化財センターは16日、JR姫路駅構内の豆腐町遺跡から、人名や年齢が記された奈良時代の徴税台帳とみられる漆紙文書が見つかったと発表した。
 紙の大きさは、円形に近く直径15cm。中央で2つ折りにされた状態で見つかった。漆が付着した部分が腐らずに残ったとみられる。 紙は当時貴重だった漆を入れた箱のふたに使われていたとみられる。当時の税制「租庸調」の徴税に使った帳簿だったとみられる。
 同センターが奈良文化財研究所(橿原市)に分析を依頼したところ、赤外線カメラで紙の表裏に文字が書かれていたことが判明。識別できたのは表面の53文字だけで、裏面にも文字が書かれていたが判読できなかった。
 表面には、「黒麻呂」「大宅女」など6人の名前と年齢が書かれ、その下に「少子」などの文字が確認された。
 「17歳」の「黒麻呂」の区分が「少子」と表記されていることから、天平勝宝9年(757)4月以降に作成された文書という。また、数字表記に「壱」「弐」を用いていないことなどから、正式な帳簿を作成するための基礎資料だったとみられる。
 遺跡付近は播磨国の中心地と推定されており、漆がついた紙の出土から同遺跡に官営の漆工房存在の可能性が生じ、近くに播磨国府のような役所があったことが推定されるとしている。
 ほかに、奈良時代のものとみられる土器など45点が出土した。
 同センターは29日午前11時半と午後3時の2回、赤外線装置による実物展示を行う。
[参考:産経新聞、神戸新聞]
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京田辺市・南山遺跡 弥生中期の方形堅穴式住居跡が出土

2009年04月16日 | Weblog
 京田辺市教委は15日、南山遺跡(同市三山木越前)から約2000年前の地層から方形の竪穴式住居跡10棟が見つかったと発表した。
 住居跡は、大きいものは縦6・3m、横5m、小さいものは縦3m、横2.5m。
 同時代の住居跡は円形が主で方形の住居が中心の集落は珍しい発見としている。
 少し古い地層からは円形の住居跡3個も見つかった。
 他に、鉄製の斧や石包丁のほかに甕、壺、高杯、鉢など多数の土器類が見つかった。
 出土した土器類から紀元前4世紀から1世紀ごろの弥生時代中期の集落跡とみられるという。
 現地説明会が18日午後1時半から行われる。
[参考:京都新聞、毎日新聞]


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