こんばんは、ヨン様です。
世界最大の熱帯雨林は、皆さんもご存知のアマゾンです。
アマゾン熱帯雨林はまた、世界最大の流域面積を誇るアマゾン川に覆われており、多様な生物種が生息していることでも知られます。
なかなかチャンスはないと思いますが、一度は見てみたいところですよね。
ところで、アマゾン熱帯雨林がとある別称で呼ばれていることをご存知でしょうか。
アマゾン熱帯雨林は、非常に広大な森林面積を誇ることから、「地球の肺」と呼ばれることがあるのです。
これは、一般に森林にある植物が二酸化炭素を吸収して酸素を排出することによります。
ただ、この「肺」というメタファーは、よくよく考えてみるとかなり変じゃないでしょうか。
「アマゾンは酸素の供給量と消費量が釣り合っているので、「地球の肺」という言い方は間違っている」という反論もあるようですが、この反論自体も根本的なところでおかしなところがあるように思えます。
というのも、「肺」という器官の役割は、「酸素を吸収して、二酸化炭素を排出すること」にあるからです。
もし、アマゾン熱帯雨林を「肺」にたとえているのだとすれば、アマゾンは「酸素を吸収し、二酸化炭素を排出する」ものだと見なされていることになります。
しかし、この比喩の意図するところはむしろ逆でしょう。
ここで伝えようとしていることは、「アマゾンは地球上に存在する酸素の多くを供給している」というようなものだと考えられます。
従って、「酸素を供給するもの」の意図で、「酸素を消費するもの」である「肺」を引き合いに出すのは、極めて奇妙なことなのです。
「アマゾンは酸素の供給量と消費量が釣り合っているので、~」という先ほどの反論も、この点の食い違いを見過ごしているという点では、同じような問題があると言えます。
もし、アマゾン熱帯雨林を「酸素の供給者」として何かしらにたとえたいのであれば、酸素を供給するものを引き合いに出さなければなりません。
ところが、「酸素の供給者」の典型はほかならぬ植物であり、やや周辺的なものを含めても藻類や微生物などといったぱっとしないものになってしまいます。
そもそも森林で満たされているアマゾンを、「アマゾンは地球の植物である」とたとえてみてもたとえになっていませんし、「アマゾンは地球の藻類/微生物である」という比喩は、ハッキリ言ってなにをイメージしてよいのやらさっぱりです。
つまり、そもそも植物によって構成されるアマゾンを、他のなにがしかの「酸素の供給者」でもって喩えることは、ほとんど不可能に近いのです。
未だに小中学生向けのテキストでも「アマゾン熱帯雨林=地球の肺」というメタファーが紹介されることがあるようですが、上記のような問題から、これはメタファーとして完全に失敗しているのではないかと思われます。
もしどうしてもアマゾンを別称で呼びたいという方は、「地球の植物」とか、せいぜい「地球の光合成パラダイス」などといったもので我慢しましょう。
また、何かを「肺」に例えたい場合には、「酸素を消費するもの」(山火事とか?)にしておくのが良いでしょう。
こう考えていくと、なぜここまで「アマゾン熱帯雨林=地球の肺」というメタファーが定着しているのかという点には少し興味をひかれますね。
それは機会があったら改めて考えてみたいと思います。
それでは!
世界最大の熱帯雨林は、皆さんもご存知のアマゾンです。
アマゾン熱帯雨林はまた、世界最大の流域面積を誇るアマゾン川に覆われており、多様な生物種が生息していることでも知られます。
なかなかチャンスはないと思いますが、一度は見てみたいところですよね。
ところで、アマゾン熱帯雨林がとある別称で呼ばれていることをご存知でしょうか。
アマゾン熱帯雨林は、非常に広大な森林面積を誇ることから、「地球の肺」と呼ばれることがあるのです。
これは、一般に森林にある植物が二酸化炭素を吸収して酸素を排出することによります。
ただ、この「肺」というメタファーは、よくよく考えてみるとかなり変じゃないでしょうか。
「アマゾンは酸素の供給量と消費量が釣り合っているので、「地球の肺」という言い方は間違っている」という反論もあるようですが、この反論自体も根本的なところでおかしなところがあるように思えます。
というのも、「肺」という器官の役割は、「酸素を吸収して、二酸化炭素を排出すること」にあるからです。
もし、アマゾン熱帯雨林を「肺」にたとえているのだとすれば、アマゾンは「酸素を吸収し、二酸化炭素を排出する」ものだと見なされていることになります。
しかし、この比喩の意図するところはむしろ逆でしょう。
ここで伝えようとしていることは、「アマゾンは地球上に存在する酸素の多くを供給している」というようなものだと考えられます。
従って、「酸素を供給するもの」の意図で、「酸素を消費するもの」である「肺」を引き合いに出すのは、極めて奇妙なことなのです。
「アマゾンは酸素の供給量と消費量が釣り合っているので、~」という先ほどの反論も、この点の食い違いを見過ごしているという点では、同じような問題があると言えます。
もし、アマゾン熱帯雨林を「酸素の供給者」として何かしらにたとえたいのであれば、酸素を供給するものを引き合いに出さなければなりません。
ところが、「酸素の供給者」の典型はほかならぬ植物であり、やや周辺的なものを含めても藻類や微生物などといったぱっとしないものになってしまいます。
そもそも森林で満たされているアマゾンを、「アマゾンは地球の植物である」とたとえてみてもたとえになっていませんし、「アマゾンは地球の藻類/微生物である」という比喩は、ハッキリ言ってなにをイメージしてよいのやらさっぱりです。
つまり、そもそも植物によって構成されるアマゾンを、他のなにがしかの「酸素の供給者」でもって喩えることは、ほとんど不可能に近いのです。
未だに小中学生向けのテキストでも「アマゾン熱帯雨林=地球の肺」というメタファーが紹介されることがあるようですが、上記のような問題から、これはメタファーとして完全に失敗しているのではないかと思われます。
もしどうしてもアマゾンを別称で呼びたいという方は、「地球の植物」とか、せいぜい「地球の光合成パラダイス」などといったもので我慢しましょう。
また、何かを「肺」に例えたい場合には、「酸素を消費するもの」(山火事とか?)にしておくのが良いでしょう。
こう考えていくと、なぜここまで「アマゾン熱帯雨林=地球の肺」というメタファーが定着しているのかという点には少し興味をひかれますね。
それは機会があったら改めて考えてみたいと思います。
それでは!
体内での役割を考えれば、肺は「酸素の供給者」のメタファーとして何ら問題ないかと思います。
「アマゾンは酸素の供給量と消費量が釣り合っているので、「肺」という言い方は間違っている」という反論は成立しますね。