ザ☆シュビドゥヴァーズの日記

中都会の片隅で活動する8~10人組コーラスグループ、ザ☆シュビドゥヴァーズの日常。
あと告知とか色々。

クロマヨ襲来、そして通販

2012-08-31 21:25:15 | ヨン様
 昨日はtwitterの不具合でブログの更新が反映されてなかったみたいですね。


 こんばんは、ヨン様です。


 記事タイトルにもある通り、今日は諸事情によりレギュラーメンバーから外れていたマヨ氏とクロさんが練習にいらっしゃいました。
 久しぶりにマヨ氏の胸筋を拝みながら歌うことができたので、メンバーの鼻息も荒くなり、練習がはかどりました(?)。

 ぜひこのままレギュラーメンバーに定着していってほしいところなんですが、いやはや現実というのは都合良くいかないものです。


 そういえば、本日は通販についても話し合われました。

 さてこの件についてはどこまで話していいんだろうか…。
 そこにいたメンバーで協議した結果、「通販やろうぜ!フゥーーー!」っていう感じだったので、まぁたぶん決まりなんじゃないでしょうか。

 生活時間帯のかみ合わないリーダーに再度確認をとって、正式な告知をまた改めていたします。
 今後特にシステム上のトラブルがなければ、具体的な手続き内容をお知らせできるかと思います。

 ではまた!

締め切り延期!

2012-08-30 20:52:50 | ヨン様
 こんばんは、ヨン様です。


 既にメンバーには連絡しましたが、明日までに新曲を完成させるのは難しそう(てゆうか無理)です。
 ごめんなさい。

 とはいえ、やらなければいけない作業のほうはなんとか8月中に終わりそうなので、9月に入ったら速攻で作ります。
 そりゃあもう2日くらいで。

 自分が言うのもなんですが、早くプリキュアとか歌ってみたいですね。
 子供たちの前でいきなり歌い始めたときの「ザワ…ザワ…」感はヤバそうだ。
 あるいはドン引きでしょうか。


 ともあれ、新曲の締め切りは延期していただきたい次第です。
 よろしくお願いします。

進捗報告《日朝メドレー2012》

2012-08-29 20:12:32 | ヨン様
 しかしほんと雨が降らないですね。
 降ってるところは降ってる所で大変みたいですけど。


 こんばんは、ヨン様です。


 現在の新曲の完成した部分を報告します。







 前奏


 以上です。


 うーむ、明日を編曲にあてられたらなんとか最低限のところまではできそうな気がするんですが、今日の頑張り次第ってとこでしょうかね。
 メンバーのみなさんには8月中に完成しない可能性も考えておいてもらったほうがいいな。
 さすがに。


 というわけで、新曲の完成報告は近いようで遠い未来になりそうです。
 やることやったらさっさと取り組むということでオナシャス!

 ではまた。

ショートで

2012-08-28 20:37:01 | ヨン様
 こんばんは、ヨン様です。


 現在、全く新曲に手を付けておりません。
 本当に完成するのでしょうか。

 とはいえ、新曲なんか作っている場合じゃないというのもすこぶる現実的な危機感でして。

 今日はブログも短めに締めよう。

 ではまた!

ノルマは二日

2012-08-27 20:58:36 | ヨン様
 こんばんは、ヨン様です。


 次回演奏会新曲の《日朝メドレー2012》を30日までには完成させなきゃいけないんですが、もろもろの事情であと2日間くらいしか時間がとれません。
 いや、夏コミまでアイマスの編曲と楽譜にかまけすぎててそのツケが今回ってきているのかと問われれば、もう「そうです」としか言いようがないですね。はい。


 最悪、レイアウトを一切調整していない状態の楽譜を事前に配布して、大体の音とりだけやってもらうしかないかもしれません。

 遅くとも明後日には作業を始めねば…。

通販とか

2012-08-26 23:05:34 | ヨン様
 こんばんは、ヨン様です。


 既に何件か問い合わせをいただいているCD、楽譜等の通信販売について、今まで個別に対応していたのですが、一応ブログでも現状を告知しておいたほうがいいかなと思いますので、暫定的な状況をご報告いたします。

 通信販売については、今のところ前向きに考えております。
 決定しているわけではないのでこのようなぼかした言い方しかできませんが、実現に向けて積極的に動き始めているところですので(特にてる☆きゅん)、遠くないうちに体制が整うのではないかと思われます。
 CDを買いたいが遠くてコミケに来られない、予定がどうしても合わない、という方がいらっしゃるようで、我々としてもせっかく声をかけてもらったのに対応できないのは大変心苦しいという思いがありました。今後はそういった方々にもCDや楽譜をお届けできるようしっかりと準備を整えてまいります。

 このような段階に踏み切れたのも、聴いていただいたみなさんや、通販を希望していただいた方の声に勇気づけられたおかげです。
 もし夏コミでコケていたら「え、通販?ムリムリwやっても売れねぇし!」となっていたことでしょう。
 本当にありがとうございました!

 決定次第ブログやHPのほうで告知していきます。
 今後ともザ☆シュビドゥヴァーズをよろしくお願いいたします。

楽譜の訂正とお詫び(『男声合唱とピアノのための THE IDOLM@STER』)

2012-08-26 00:50:09 | ヨン様
 こんばんは、続けて失礼します。ヨン様です。




 2012年8月12日(日)、コミックマーケット82にて販売いたしました楽譜『男声合唱とピアノのための THE IDOLM@STER』に誤記がありましたので訂正いたします。
 正誤は以下のようになっております。


p.108 《shiny smile》一行目

誤:お気に入りのリボン うまく結べなくてウキウキ

正:お気に入りのリボン うまく結べなくて


 ここに記してお詫びするとともに、今後このようなことがないよう校正作業に全力を尽くしてまいります。
 何卒よろしくお願いします。




 どこで紛れ込んだかわかりませんが、行末に謎の咆哮が挿入されてしまいました。
 うまく結べないのに「ウキウキ」してどうすんだ!

 というわけで、みなさまにはご迷惑をおかけしますが以上の点についてご承知置きください。
 本当に申し訳ありません。

アヒルの練習

2012-08-25 22:16:13 | ヨン様
 こんばんは、ヨン様です。


 今日は久々に合唱の練習をしました。
 実に一月ぶりくらいですかね。

 今までの半年がハードだっただけに、レパートリーの確認だけで終わった今日の練習は「え、これだけでいいの?」みたいな雰囲気でした。
 とはいえ、まだまだこれから本番に向けて詰めていきたいところはたくさんあります。
 アイマス曲を作り上げていく過程では、デュナーミクやアーティキュレーションに関して可能な限り徹底して歌っていたので、その感覚がまだ少し残っているようです。
 良い傾向ですね。

 ちなみに、これからはホームページのほうに練習日程の掲載や練習内容の報告も行う予定です。
 練習内容と関係あることや関係ないことが逐一アップされていきますので、たまにはチェックしてみてください。
 練習見学等も大歓迎です。


 それでは、また!

合唱アレンジの魅力とは何か(その4)

2012-08-24 23:08:36 | ヨン様
 昨日、一週間ほど放置されていた質問コメントに一応レスしておきました。


 こんばんは、ヨン様です。


 前回で最後にするといいながら結局終わりませんでした。
 今回でほんとにほんとの最後にします。


 ここまでの記事で説明したいことはほとんど説明したのですが、まだすこし補足しておきたいことがあります。
 前回までの話題のうち、今回の内容に絡んでくるものを再掲しましょう。


(1)合唱アレンジの魅力とは「音楽的パラフレーズ」である。
(2)合唱アレンジには大きく分けて「四声体風」アレンジと「対位法風アレンジ」とがある。
(3)「対位法風アレンジ」を例に見ると、編曲の過程で原曲が「(再)解釈」されているのがわかる。


 大体こんなところですが、みなさんの中にはこれまでの記事を読んで、次のような疑問をもった方がいるのではないでしょうか。「では「四声体風」アレンジには「(再)解釈」の過程はないのか」と。ここではその点について簡単に説明します。

 「四声体風」のアレンジとは「各声部が同時に歌って和声を形成するスタイル」のことでした。


T:好きよ あなたの鎖骨
T:好きよ あなたの鎖骨
B:好きよ あなたの鎖骨
B:好きよ あなたの鎖骨

T:好きよ あなたのアキレス腱
T:好きよ あなたのアキレス腱
B:好きよ あなたのアキレス腱
B:好きよ あなたのアキレス腱


 前回までの「対位法風」のアレンジの説明の後だと、このような歌詞のならびに再解釈の余地はないように見えます。しかし、よくよく考えてみると、実は大きく分けて二つの原曲にない要素が付加されているのです。

 まず第一に、全声部がそろっていることそのものが、実は「(再)解釈」に他ならないということを指摘しておかなければなりません。なぜそのようなことがいえるのでしょうか。
 そもそも、ある楽曲が合唱としてアレンジされるという時点で、「四声体風」アレンジ以外に「対位法風」アレンジの可能性もすでに前提のものになっています。つまり、合唱曲になるということは、すべてのフレーズがアレンジの対象になるのであり、すべてのフレーズが「四声体風」ないし「対位法風」アレンジの対象となりうるのです。あるフレーズに対して「四声体風」アレンジを施すということは、同時にそのフレーズに対しては「対位法風」アレンジを選択しなかったということも意味しています。具体的な例を見ながら、そういった選択がどのような効果を生むのか見ていきましょう。


T:好きよ
T:好きよ
B:好きよ
B:好きよ

T:あなたの鎖骨
T:あなたの鎖骨 鎖骨
B:あなたの鎖骨  鎖骨
B:あなたの鎖   骨 鎖骨

T:好きよ あなたのアキレス腱
T:好きよ あなたのアキレス腱
B:好きよ あなたのアキレス腱
B:好きよ あなたのアキレス腱


 前半は前々回に「対位法風」アレンジとして紹介したフレーズ、後半は「四声体風」アレンジになっています。このように各パートが配列されたとき、どのような印象を受けるでしょうか。
 前半部のフレーズの終わりでは「鎖骨」ということばがセカンドテノール以下のパートによって反復され印象付けられています。一方、後半部のフレーズの終わりではそのような反復はないものの、前半部では散り散りになっていたフレーズの終わり際が「アキレス腱」と全員で声をそろえて歌われています。
 メロディーのフォルムや個人によって受け止め方に違いがあると思いますが、ここでは前半部の「鎖骨」とはまた違った形で後半部の「アキレス腱」が強調されているのではないでしょうか。しかも、前半部の「対位法風」アレンジのフレーズは、少なからず後半部の印象に対比的な影響を与えています。もちろん、対比的な意味合いを抜きにしても、全員が声をそろえて豊かな響きを作り出すことができれば、それだけでその歌声にのせられたことばやそこに込められた思いは、ずっと音楽的なふくらみをもって聞えるでしょう。
 このように、一見ただ原曲のメロディーを和声でなぞっているようにしかみえない「四声体風」アレンジも、「合唱曲中での使用」という前提があると、そのアレンジを選択すること自体が他のアレンジスタイル(「対位法風アレンジ」)との対比的な意味合いにおいて、原曲の「(再)解釈」行為となりうるのです。(ただし、前回説明したように、技術的に「対位法風」アレンジが困難なフレーズがあったのと同様、技術的に「四声体風」アレンジが難しいフレーズもあります。そのような消極的な要因が介在する場合は「解釈」が入り込む余地が少ないので、やや例外的にとらえなければならないと思います。)

 「四声体風」アレンジが持つ原曲にない要素の第二は、(当たり前と言えばそうですが)メロディー声部以外の和声的な動きです。
 ここでは音(符)を表示していないので手短に説明します。「四声体風」アレンジは時間的には整列していますが、当然原則として四声が別の音高を歌い、独自の動きをしています。ベースや内声の動き次第で原曲のメロディーとよく調和するパートを生みだすこともできますし、逆に強い緊張関係を持つパートを生みだすことも可能です。そして、それら緊張と弛緩を巧みに織り交ぜることで原曲のメロディーが持つ音楽性をより前景化することができるのです(特にドミナントモーションにおけるトライトーンの和声的処理などは重要)。
 アレンジである以上、原曲のメロディーが主役であることは変わりありません。しかし、合唱というのは与えられたパートの独立性が強い音楽ジャンルなので、「四声体風」アレンジのような、メロディーに対して素朴なアレンジの場合であっても、メロディー声部以外のパートの動きにフォーカスするのが原則です。そしてその音の動き、和声的な連結によって、メロディー声部を引き立てるということも他声部の重要な役割なのだといえます。その役割の認定のしかたは、編曲者の判断に寄っているので、これもまた編曲における「(再)解釈」なのです。

 以上の説明で、「四声体風」アレンジにおける「音楽的パラフレーズ」がどのようなものか何となくお分かりいただけたのではないかと思います。こうして振り返ると、「四声体風」アレンジにしても「対位法風」アレンジにしても、自律的に住み分けがなされているわけではなく、積極的に結び付いて、両スタイルを合算するような形で音楽表現を形成していることに気が付きます。一方がアレンジ様式が選択されている裏には、常にもう一方のアレンジ様式が意識され、相補的に音楽表現を豊かなものにしているのです。

 予定していたよりも随分長くなってしまいましたが、これにてひとまず私が合唱アレンジの魅力と考える「音楽的パラフレーズ」に関する私見は言い終えることができました。ある楽曲が既存のスタイルを脱して合唱曲へとリフォームされるにあたって、さまざまな要素が付加されたり、あるいは抽象化の過程で捨象されたりします。そのような操作をここでは「音楽的パラフレーズ」と称し、具体例ともにその効果を概観してきました。「音楽的パラフレーズ」には必然的に編曲者の「(再)解釈」が伴うために、時として原曲にとってノイズとなるようなものが含まれていることもあるでしょう。しかし、その「(再)解釈」いかんによっては、原曲の良さを違ったベクトルから、ぐっと引き出すことも可能なのです。私は、合唱アレンジの魅力とはまさにそのような(聴く人によってはノイズになるような)「(再)解釈」行為にあると、思い切って言ってみたい。

 とはいえ、正直語り残したことはかなり多いと思われます。第一全く楽譜を使わないで説明したので、技術的なことがらに関してはあまりうまく説明できた自信がありません。さらに重大なのは、ここで取り上げた「魅力」とはあくまで「合唱アレンジ」という行為の、さらにそのまた一部であって、たとえば歌い手側の楽しみについてはまってく触れていないということです。合唱という営みには、まだまだ語りつくせない魅力がいっぱい詰まっています。今後の活動を通じて、多くの人に合唱の魅力を伝えていくのと同時に、自分自身も、まだ気づいていな合唱の魅力と触れ合っていければなと思います。
 それでは、長々とお付き合いありがとうございました。


 そういえば、先日ようやく次回演奏会までの日程が決定したようで、covaから連絡が回ってきました。
 練習とか、すごい久しぶりに感じてしまう。

 またぼちぼち歌い始めますので、どうかよろしくお願いします。

合唱アレンジの魅力とは何か(その3)

2012-08-23 22:32:17 | ヨン様
 「合唱アレンジの魅力とは何か」の記事も、今回で最後になります(たぶん)。


 こんばんは、ヨン様です。


 それでは、念のため前回の内容を簡単に振り返っておきます。

(1)合唱アレンジの魅力としてはじめに提示した「音楽的パラフレーズ」とは、編曲を通じて原曲を「(再)解釈」すること。
(2)「音楽的パラフレーズ」の具体的な例として、「対位法風」アレンジによる原曲のパラフレーズ(=言い替え/翻訳)が挙げられる。

 そして、前回の記事には「対位法風」アレンジによる「音楽的パラフレーズ」の具体例の中に、明言されなかった問題がありました。
 本記事ではその音楽上の技術的な問題について、まず説明していきます。


T:あなたの鎖骨
T:あなたの鎖骨 鎖骨
B:あなたの鎖骨  鎖骨
B:あなたの鎖   骨 鎖骨
(メロディーパートはトップテノール。以下同)


 これは前回説明に使用した「対位法風」アレンジの一例です。ところで、この詩は次の一連の詩句の一部でした。


好きよ あなたの鎖骨
好きよ あなたのアキレス腱


 ここで、例えば「あなたの鎖骨」から次の「好きよあなたのアキレス腱」まで、非常に「つまった」メロディーが与えられていたとしましょう。
 すると、最初に見たようなアレンジは少し難しくなります。セカンドテノール以下のパートが独立して動く、「鎖骨」というフレーズが、次の「あなたのアキレス腱」にまでかかってしまう可能性があるからです。これでは、せっかく編曲者の解釈に基づいて「鎖骨」ということばを反復したのに、それも続くトップテノールのフレーズによってかき消されてしまいます。


T:あなたの鎖骨好きよあなたのアキレス腱
T:あなたの鎖骨 鎖骨
B:あなたの鎖骨  鎖骨
B:あなたの鎖   骨 鎖骨



 つまり、トップテノールが「あなたの鎖骨」というフレーズを「あなたの鎖骨ーーーー」などと長い音価でしめくくっていれば比較的自由にセカンドテノール以下のパートを動かせるのですが、次のフレーズがすぐにはじまってしまうとなると、他のパートは続くトップテノールの旋律と対位法的にかみ合ってなければならなくなります。でなければ、歌いにくいですし、なにより音楽的でなくなってしまうからです。
 このように、たとえ編曲者が自分の解釈に沿って特定のフレーズを反復させようとしても、音楽的な条件がかみ合っていなければ思ったようなアレンジができないこともあるのです。これはアレンジならではのつらさなのかもしれません(作曲であればメロディー自体を組み替えることも可能です)。

 しかし、逆の見方をすれば、音楽的な条件がかみ合ってさえいればこのようなアレンジも可能、と言えるわけです。では、その「音楽的な条件」とはどのような場合にかみ合うのでしょうか。
 非常に素朴な言い方をすれば、重なり合っているフレーズがメロディー声部の対旋律になっていればよいのです。対旋律とは、「主旋律(メロディー)と調和する、主旋律以外の旋律」と、ここではザックリ規定しておきます(厳密に規定しようとすると、この記事だけではまとめられないので)。「調和する」というのは、かなり微妙な言い方ですが、より具体的には和声機能的に合致していることを指しています。

 さて、上の例では、トップテノールの「好きよあなたのアキレス腱」というフレーズと他パートそれぞれが歌う「鎖骨」の音楽的な調和が問題になっていました。しかし、これらの「鎖骨」が「好きよあなたのアキレス腱」の対旋律になっていれば、とりあえず音楽的には成立するのです。
 とはいえ、やはりこのような場合だと、「鎖骨」ということばがせっかく反復されているのにそれがトップテノールによってかき消されてしまうのでやや「もったいない」気がします。仮に音楽的な条件がかみ合ったとしても、次のようなアレンジのほうが得策といえそうです。


T:あなたの鎖骨好きよあなたのアキレス腱
T:あなた のあなたの鎖骨
B:あなたの鎖骨好きよあなたのアキレス腱
B:  あ  な たの鎖骨


 これも前回「対位法風」アレンジの例として示したフレーズです。こちらのほうがセカンドテノールとバスの動きがトップテノールとバリトンの動きを殺しすぎていないので、先の例よりはことばがよく聴こえると思います。

 今回例として取り上げたのはフレーズ同士がつまっている場合でしたが、このような場合以外にもさまざまな要因でパラフレーズが技術的に難しくなることがあります。ただ、音楽的な条件さえクリアできれば編曲者は、自分の解釈に応じてさまざまなアレンジ(パレフレーズ)を施すことができるのです。また、今回も二つのパターンを取り上げましたが、それらのどちらが客観的に優れている、という類の話ではありません。後者の例を引き合いに出したのはあくまで個人的な立場を示すためであって、編曲者の「解釈」次第でいかようにもアレンジは形を変えうるものです。肝心なのは、編曲者が自分の解釈に的確に対応するような音楽語法を心得ておくことで、そのために音楽の先達の知恵を借りるのだと思います。


 まだ全部を書きつくしていませんが、ここまでで既にかなりの分量になってしまいました。
 一度にたくさん書きすぎてもやはり見づらいと思いますので、最後のまとめは次回に回します(今度こそ本当に!)。

 それでは!