ザ☆シュビドゥヴァーズの日記

中都会の片隅で活動する8~10人組コーラスグループ、ザ☆シュビドゥヴァーズの日常。
あと告知とか色々。

いわゆる「ハモネプ」といわゆる「アカペラ」の違いについて

2013-10-08 23:47:37 | ヨン様
こんばんは、ヨン様です。


シュビのツイッターを通じて今日「ハモネプ」があることを知りました。
まだやっていたんですね。

「ハモネプ」というのは、シュビがやっているようなこととけっこう方向性が違っていたりします。
以前kim38さん(前回タイプミスしていたらしい。すみませんでした。)に訊かれたことですが、「ハモネプ」「合唱」の違いはなんでしょうか。
いや、広義にはどちらも合唱に変わりないのですが、まぁ直感的には全然違う音楽ジャンルですよね。
そして、その直感はある程度妥当なものだと思います。
「ハモネプ」というとかなり特定的な意味になってしまうので、ここでは仮に「ポピュラーアカペラ合唱(以下、ポピュラー合唱)」という用語を使って、いわゆる「ハモネプ的な合唱」とその他の「古典的アカペラ合唱」との違いを簡単に見ていきましょう。

第一に、編成にボイスパーカッションが組み込まれていることが多い、というのがポピュラー合唱の特徴として挙げられます。
これによって古典的アカペラ合唱には持ち込めない、ポップなリズム感を取り込むことができます。
和声があまりなくてもパーカッションで曲を形作れるのはうらやましいですね。
古典的アカペラ合唱では、ポップスのアレンジでもない限りリズムパターンが主体になって曲ができていることは少ないでしょう。

第二の特徴は、メロディー声部と他声部が明確に分かれているということです。
そういった意味できわめてホモフォニックな形式なのであって、ソロの技巧を見せる場合が多いですね。
個人的には合唱のポリフォニックなところも好きなので、あまりパートごとの役割分業が進んでいる点はちょっともどかしい。
作っていても歌っていても、複数の旋律がピシャリとかみ合った時のあの快感はたまらんのです。

音楽の形式としては、おもに以上の二点からポピュラー合唱と古典的アカペラ合唱の違いについて指摘できるのではないかと思います。
しかし、どちらも広義には合唱に含まれるわけですから、多少その境界が連続的になっている側面はあります。
たとえば、ポップスの合唱アレンジの中には、だれもが古典的アカペラ合唱と認めるような技巧的な曲であっても、ポピュラー合唱に特徴的なリズムパターンやソロの見せ場を持っているものもあります。このような場合には、一概に古典的アカペラと断定することはできず、「ポピュラー合唱の特徴を持った古典的アカペラ合唱」という、ゆるめの捉え方をする方がより適切かと思われます。

もちろん、以上みてきた二種類の合唱には、消費のされ方や受容層などといった音楽の外の側面の違いもあるでしょうが、ちょっと話が複雑になりそうなのでまた機会があればということで。
それから、古典的アカペラ合唱と一言でいってしまうと、じゃあ現代の合唱と中世の合唱の違いはどうなるんだという話にもなり、実のところこのような議論以外ではあまり役に立たない分類ですので、これもやや不適切な表現かもしれません。
話題の都合上、その点の不備はご勘弁願いたいと思います!


それでは、また。

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