ごきげんようでござる!
世の中不思議なもので、同じ商品であろうと設定(説明)ひとつで、全く違う商品になってしまうものでござる。
そう! 「設定」とは、たとえ使いまわし商品でも正当化させる便利というかエコロジー精神でござるな。 (笑)
ちゅー事で、今宵は1993年の勇者シリーズ「勇者特急 マイトガイン」商品として販売された、雷張ジョーが操縦する25メートル級の可変型ロボット、飛龍(ジェット変形、飛龍、2300円)の紹介でござる!
「勇者特急 マイトガイン」は、トランスフォーマーからの勇者シリーズに受け継がれた「生きているロボット」から、地球人が作り出した「超AI搭載ロボット」と基本コンセプトを変更し、人間ドラマに重点がおかれてしまった作品でござるが、世界感・物語設定などは過去作品(映画・アニメ・現実問わず)のパロディやオマージュ的要素(盗作ではない)が強く、ネタ満載のTVアニメであり、勇者シリーズでも人気が高い作品でもあるのでござるが・・・
本来の主役でもある勇者ロボが蔑ろにされた作品でもあり、ロボット好きから見ると作品の評価が分かれるでござる。
が、全体をパロディ作品であると開き直って見れば面白い作品であり、モトネタを知ればさらに面白さを増す作品であることは間違いないでござるな。
無論、飛龍も悪の天才科学者ウォルフガングが製作した操縦型の試作可変戦闘ロボットとして登場するも、商品自体は1990年に「トランスフォーマーZ」商品ソニックボンバー(C-347、ソニックボンバー、2300円)として販売された商品の成型色変更品でござる。 (笑)
その為に、本品ではポルシェ928風のエレカ、ハヤブサ(隼号)が付属しており、劇中では飛龍のコクピットとして本体に収納(合体?)する描写があるのでござるが、本品には収納ギミックなぞ存在していないのでござるよな。 (笑)
まあ、本来は不必要なので削除されても問題がないのでござるが、ウォルフガングがドイツ人であり、真っ赤なポルシェをコクピットとして有効活用する設定には好感がもてるものの、塗装箇所はおろか、窓にもシールが貼られていないチープ処理は何とかならなかったのでござろうか?
・・・まあ、ダイアクロン隊員のように、削除されずにオマケとしてでも付属できた事には喜ばずにはいられないでござるな。
ゆえに、ハヤブサには、劇中に登場しないロボットモードに変形可能でござるが、流石に設定でモロボットモードに変形する記載はなく、玩具版オリジナルギミックとして紹介されているのでござるよな。 (笑)
さあ! 本体の飛龍はカラーリングを変更したことにより、元のイメージとは異なる感じでござるが、劇中では「ソニック」の名前で呼ばれるはずが、雷張ジョーにより、「飛龍」と改名されるなど商品の元ネタを仕込んだ描写もあり、劇中登場のウォルフガングが操縦する完成型のソニック8823の8823がハヤブサだったりと遊び心のあるネーミングは嫌いじゃないでござるな。
なお、商品は推進ノズルが造形されていない商品でござるが、劇中では超電導ジェットとして紹介されているでござる。
いや~「設定」って便利でござるよな。
劇中では三節棍やトンファー等の武器も使用していたでござるが、本品にはビームライフル(ヒリュウブレーカー)のみが付属しており、余剰パーツ対策の意味もあり、機体に取り付けられているでござる。
なお、機体下面の着陸脚前輪は車輪処理でござるが、何故か後輪はダミーなのでござるよな?
さて、本品は武器パーツを取り外し、後部のスイッチを押すことにより、背面パネルが跳ね上がって上半身がゼンマイ内蔵の自動変形を行う、パワードアクションも健在なのでござるが・・・
劇中では基地モードに変形することはなく、玩具オリジナルギミックとして紹介された訳でござるが、後に販売される轟龍(4段変形、轟龍、4980円)では基地モードも登場しており、飛龍の後続機であるような設定が追加されているでござる。
なお、商品ギミックとしてはヴィークルモードのハヤブサを、スイッチ操作によりスロープから発進(?)させる事が可能でござる。
一応、金型は改修されていないので、トランスフォーマー時代の機能は生きており、当時のマイクロトランスフォーマー商品との連結合体は可能でござる。
なお、裏設定では雷張ジョーは、貧乏だったらしく服は一張羅で、野宿生活だったらしいでござるが、まあ定職に就かず個人で巨大ロボを管理していれば報酬の高い傭兵でも宿無しの貧乏人になるでござろうな。 (笑)
そういう意味では基地モードって生活の場にもなるわけでござるから重宝したのでござろう。
さあ! ロボットモードは元々正義のサイバトロン商品でござるから、正統派ライバルらしいスマートなデザインでござるよな。
まあ、何ゆえに、飛龍がソニックボンバーの転生品であるかも納得できるデザインでござるが、玩具事情的にいえば、敵側商品は売れ行きが悪い為に新規で製作せず既存品を流用して開発費を抑える算段なのでござるよな。 (笑)
故に、流用されるトランスフォーマーも版権上問題のない日本展開商品に限られたのでござろうな。
まあ、商品化すらされなヤラレ役の事を思えば、商品化されたことで劇中の登場も多く、何かと印象に残る商品でござるよな。
そう! 轟龍の前座的商品と云うか引き立て役でも、ライバル搭乗機としての役目は十分に果たしているでござる。
なお、本品は設計上、首に回転軸が無いのが辛いでござるが、可動箇所は主人公旋風寺舞人の搭乗機マイトガイン(特急合体、マイトガイン、6800円)や、マイトカイザー(ドリル特急合体、マイトカイザー、6800円)よりも多いでござる。
まあ、商品サイズは合わないでござるが、ライバル機とは主人公以上に操縦技術に勝るものでござるから、まあ問題はないでござるかな。 (笑)
ちゅー事で、設定ひとつで同じ商品でも別物になっちゃう訳でござるが、コレは版権元だから使える裏技であって、全く別のメーカーがコピー商品でオリジナルを主張しても、盗作以外にの何物でもないのでござるよな。 (笑)
まあ、「盗作」と「オマージュ」の違いは、開き直って元ネタを明かすのがオマージュであり、パロディなのでござるが、元ネタの存在すら知らず独自に製作したと主張するあつかましい作品が盗作でござる。
なお、ライバルメーカー同士が似たコンセプトで商品を発表するのは「類似品」なパクリ合いであり、それぞれ独自の解釈を入れていたりするものでござるが、劣化コピーを更に簡易化してしまう商品は悪質な「盗作」や「偽物」でござる。
因みに、同人アイテムの場合は版権元の了承があれば「本物」でござるが、無ければ偽物なのでござるよな。
まあ、偽物で商売されたら版権元が儲からないので保護したくなるのも分かるでござるが、商売を抜きにした版権管理は知名度を上げる為にも必要なので、ほどほどにしてもらいたいでござる。 (笑)
raiger殿、すまぬ!
拙者「レッドバロン」は特撮版もアニメ版も見ていないので全然分からぬでござる。