日本酒を作るときに蒸した酒米の荒熱をとるためにこの酒米を広げた布を蒸し布というらしいのですが、麻の布を柿渋で染めた風合いのあるものです。この布に出会ったのは十数年前になりますが、酒袋以上に入手困難といわれており大切に使ってバッグを作っておりました。
昭和30年代までは手搾りで日本酒を作っていたために酒袋や蒸し布が使用されていましたが、その後機械化されたために現在は使われなくなり、このような布は骨董屋さんでしか手に入らなくなりました。
酒袋は木綿の布を柿渋で染めていますが、この蒸し布は粗い麻を柿渋で染めており、酒袋同様に年代を感じさせる素材です。
このたび、この布で大型の手提げバッグを作ってほしいとのご依頼があり、状態のいいもので作らせていただきました。縦32㎝、横45㎝の大きなバッグです。入手困難なこの布をふんだんに使い出来上がったバッグは存在感たっぷりでどんなブランドバッグにも負けないと思える、まさに世界に一つだけのバッグになりました。
手作りバッグのお店です http://bag.shop-pro.jp/