いや~ 正蔵師匠の本気度 100%でした!
「やかんなめ」(初代正蔵師匠が演じた古風な江戸の洒落っ気ある落とし噺)と
「稽古屋」(七代目正蔵師匠の十八番)

特に「稽古屋」は、義太夫や小唄の稽古にも熱心な師匠の熱演。
仕舞のお稽古をつけるお師匠さん(女形)と無骨なはっつあんとの掛け合い、
踊りのお稽古場面では手や足さばき、鞠をつくしぐさをすべて座布団の上から
はみ出さず、にもかかわらず手のしなやかな動きや腰つき、「そうそう!」と
弟子を褒めながらのなめらかなお師匠さんの語り口。
すべてにキレを感じる「芸」でありました。
こんな言葉はないけれど「立体落語」と言うような見てよし聴いてよしのもの。
喬太郎のような派手の動きはないのだけれど、大きな動きがあっても決して
着物の端が乱れない美しさ。さすが九代目を襲名した師匠の技です。
襲名当時、脱税で世間を騒がしたりラジオのジャズ番組のDJをしたり、
タレント性の強い噺家と思っていましたが、
ここ4年、じっくり代々の芸筋を継承する努力を惜しまず重ねていた
ということだろうと思います。見直してしまいました。
落語が終わり、退場する際のお囃子が演奏されそのまま退場すると思いきや
大拍手のなか、そのお囃子をちょいちょいと手で止めさせて
突然座布団を脇へずらし床に正座し頭をさげ、
「今後とも研鑽を積むのでご贔屓に・・」とおっしゃる。
涙腺弱い私はついつられて、ホロリ。
そのまま幕が下りるのを待って頭を床につけていたけれど
幕が下りる気配もなく、あれ~?と羽織をもって笑いの中をいつもの退場。
これがこの夜の最大の「落ち」だったのでしょうか。
パンパチパンだった師匠が少々やつれ、ちょっと老成化した感じも
今後の大師匠への片鱗を垣間見る雰囲気で、今後に期待がもてるというもの。
「やかんなめ」(初代正蔵師匠が演じた古風な江戸の洒落っ気ある落とし噺)と
「稽古屋」(七代目正蔵師匠の十八番)

特に「稽古屋」は、義太夫や小唄の稽古にも熱心な師匠の熱演。
仕舞のお稽古をつけるお師匠さん(女形)と無骨なはっつあんとの掛け合い、
踊りのお稽古場面では手や足さばき、鞠をつくしぐさをすべて座布団の上から
はみ出さず、にもかかわらず手のしなやかな動きや腰つき、「そうそう!」と
弟子を褒めながらのなめらかなお師匠さんの語り口。
すべてにキレを感じる「芸」でありました。
こんな言葉はないけれど「立体落語」と言うような見てよし聴いてよしのもの。
喬太郎のような派手の動きはないのだけれど、大きな動きがあっても決して
着物の端が乱れない美しさ。さすが九代目を襲名した師匠の技です。
襲名当時、脱税で世間を騒がしたりラジオのジャズ番組のDJをしたり、
タレント性の強い噺家と思っていましたが、
ここ4年、じっくり代々の芸筋を継承する努力を惜しまず重ねていた
ということだろうと思います。見直してしまいました。
落語が終わり、退場する際のお囃子が演奏されそのまま退場すると思いきや
大拍手のなか、そのお囃子をちょいちょいと手で止めさせて
突然座布団を脇へずらし床に正座し頭をさげ、
「今後とも研鑽を積むのでご贔屓に・・」とおっしゃる。
涙腺弱い私はついつられて、ホロリ。
そのまま幕が下りるのを待って頭を床につけていたけれど
幕が下りる気配もなく、あれ~?と羽織をもって笑いの中をいつもの退場。
これがこの夜の最大の「落ち」だったのでしょうか。
パンパチパンだった師匠が少々やつれ、ちょっと老成化した感じも
今後の大師匠への片鱗を垣間見る雰囲気で、今後に期待がもてるというもの。
聴けば聴くほど味が出る・・・
偏見を捨ててご贔屓にしてみようかな。

偏見を捨ててご贔屓にしてみようかな。

正蔵さん、芸達者な方のようですから
また何をなさるかわかりませんが、
落語に真摯に前をむいている、ということは分かります。
家を継ぐ、ということは大変なことだと思います。