樹間暮のきまぐれライフ

ゆったりと・・・残りの20年は過ごせそうにないけれど、きまぐれな日々の生活を少しだけでも記憶の底に残しておくきっかけに。

うつろいゆく季節

2009-11-10 23:57:39 | 日記
森茂久弥氏が亡くなった。
つい先日、学生時代の友人の恩師が亡くなった。友人はYMCAで子供達のリーダーをしていたのだが
そこでお世話になった先生だった。私も誘われて一度だけリーダーをしたことがあったので、
紹介されたことがある。穏やかな落ち着いた方だったっけ。
私にとっては一陣の風のように通り過ぎてしまった方だったが。

一つの時代が終わりゆく。一つの季節が終わり、確実に一つのピリオドが打たれるのと同じように。
そんな季節の変わり目、私をとりまく人たちの時代も終わっていく。

日曜日、親戚にも不幸があり、往復1000kmを日帰りした。
亡くなった方の奥様も、少し認知症が始まったのか、久しぶりにお目にかかったせいか、
私のことを覚えていらっしゃらなかった。ある意味、歳をとっていく上で、この症状は
その人を幸せにするための防御手段なのかもしれない。辛かった思い出などは忘れ、
「いま」を生きることのほうが幸せだから。

                        
昨年、丁度この時期上高地を訪ねていた。閉山式を一週間後に控えて、人が少ない静かな上高地だった。
これから雪で閉ざされる前のホンの瞬間、山全体、上高地全体が深呼吸をしているかのようだった。
夏の賑わいを洗い流し、秋の葉を落とし、身一つで冬を耐えうるように。ほんの少しの間の準備期間。
春萌える季節まで、ひっそりと息を潜める。そんな上高地だった。
              
                       

季節が移ろいゆく・・・少しの間、迷いが私を包む。そんな時はひっそりと息を静めたい・・・