樹間暮のきまぐれライフ

ゆったりと・・・残りの20年は過ごせそうにないけれど、きまぐれな日々の生活を少しだけでも記憶の底に残しておくきっかけに。

明日登るはずだった奥穂高の前に

2009-07-18 18:08:56 | 日記
今日の山行は大雨で中止。この日のために色々と準備していたからちょっと残念だったけど、人の多さとこの大雨。明日も雨の予報を考えるといい結論だったと思う。
今日、いけなかったけどその穂高のクサリ場に備え、靴を新調した。穂高に登っている途中でまめができると皆さんにも迷惑をかけるので、鏡平と戸隠へ行き備えた話しをしましょう。
写真は6月の鏡平。翌週には7月で小屋を開けるというその時期、まだ鏡池は雪に埋もれていたのです。ここへ来る途中も雪渓ばかり。こんなに雪渓だらけとは思わずにいたのでちょっと驚いた。だって、わさび平までの林では春せみやカエルがうるさい程にないていたから。秋になると「逆さ槍が岳」が湖面に見える鏡平。今はまだ静寂の中。こんな時期に来れて幸せ。
          
          <空の蒼さを映す雪解けの湖面>
しかし、靴は絶好調!これなら向いの奥穂高へも大丈夫!と装備には一安心。
ところが、クサリ場や特にはしごの下りが嫌いな私。これを克服しないと多分皆さんのお荷物になるやろな・・・と、ちょっと心配性の私は考えた。結果、クサリ場が多くて日帰りできる戸隠山へ翌週車を走らせたのです。
     
戸隠神社の奥社裏から登山道は始まる。いきなり急登が続く。ホット一息つけるところは50間長屋と呼ばれる岩場がえぐれたところ。涼しい風が下から吹き上げてくる。その横には涼しい顔をした青いグウナイフウロ
                     
なんて、花を眺めつつルンルン気分で歩いていると始まったクサリ場の連続。足をかけるところ手をかけるところ、3点確保で進むが、足も手もでなくて岩に抱きついた状態になってしばし止まってしまう。う~ん。そんなときはクサリにしっかり頼って腕の力と膝頭で自分を引き上げる感じ・・・テニスをしている関係で右手の腕に自信があってよかった。とは言え、またクサリ、またまたクサリ、と続くと自分はなんでこんな山にきてしまったのか・・・と疑問が湧いてきてそのうちになんで山に登るんだろう?なんてことまで頭をよぎってしまった。岩に抱きついてしまい(これは、下手な証拠)動けなくなると、ここで手を離せば落ちるだろうな~と一瞬考えたり。ここまでくると後には引き返せない。このクサリ場を下ることを考えると登るしかないと思えるようになる。と、とうとう噂の「蟻の戸渡り」に来てしまった。
            
                               渡りきって上の方からみるとこんな感じ
勇気のある人はきっとここをバランスよく歩いて渡るのでしょう。でも私はだめです。跨いでも進まず、結局四つんばいになり、ごつごつした岩を膝と手で進むしかなく、膝小僧はDVを受けたような蒼あざだらけ・・・とあいなりました。
その後もクサリ場は続く~。
こんな山に埼玉からやってきた髪の毛を金髪に染めたような怖~い感じのアンちゃん3人、なんだかヤッホ~やらわー!うお~!やら大声をあげながら登ってきます。それもスニーカーで。あの蟻の戸渡りも「こえ~~」なんて叫びながら。そして頂上から降りるとき「おっうぐいすだあ!」と喜んでバードウオッチングをしている姿。途中の清水で一緒に休憩しちょっと話したけれど、「怖いものなんかあるの?君達に?」という問いに、「そりゃありまっす!ここもすげー怖かった」と。自然の中では素直になれる若者にちょっとほっとおばさんでした。
さらさどうだんツツジ

           好きな花、ゴゼンタチバナ

無事下りてこれてよかった。山は無事下りてなんぼ、ですから。