韓国では、漢字使用が、戦後、李承晩と朴正熙という2人の大統領によっ禁じられた。
昭和23年に「ハングル専用に関する法律」、昭和34年には「臨時漢字制限法令」(李承晩大統領)が発令され、昭和40年から公文書に漢字が使えなくなった。
「漢字廃止5カ年計画」(朴正熙大統領)が発表した昭和42年から3年後の45年、総理大臣訓令によって、ついに漢字使用が全面禁止になった。
漢字廃止政策以後の韓国では、教科書から新聞・雑誌・書籍からレストランのメニューに至るまで、漢字が消えてしまった。
こうして、韓国の知的レベルが小学生低学年の「漢字のない作文」、他人の悪口や噂話に口角泡を飛ばす「井戸端会議」の水準へ転落していった。
李氏朝鮮時代につくられたハングルの正式な名称は、「訓民正音(民に訓える正しい音)」で、朝鮮日常語の発音をなぞっただけである。
ハングルは漢字のように意味を持った言葉ではなく、音を書き取っただけの記号なのである。
漢字を読めない人びとのためのハングルは、もともと漢字と絶縁している。
表意文字(漢字)は、音として書き取ることができないからである。
したがって、ハングル専用になると、漢字の意味がすべて捨てられる。
残ったのが「あいつはあたらしいふくをきてでかけた」「わたしのかせぎはあいつよりおおい」という世俗的なハングルの音声だけである。
「相互理解」という4文字の漢字は、読めず、書けず、理解不能というだけではない。
ハングルの世界では、相互理解という概念自体が存在しないのである。
韓国語の7割以上が、漢字由来で科学や社会学など教養・専門的な分野にいたっては、ほぼすべてが漢字語である。
1970年以前に発行された学術書や専門書は、漢字とハングル混じり文で書かれているが、ハングルしか知らない学生は読むことも理解することもできない。
一方、ハングルで書かれた新聞や出版物は、中学生でも読めるが中学生が分かるレベルのことしか書かれていない。
韓国の新聞は、中学生どころか小学生にまで分かるように「わるいくにのしゅしょうがやすくにじんじゃをさんぱいした」などと書いているが、韓国で反日新聞の部数が落ちないのは、韓国人が日本のひらがなにあたるハングルしか読むことができず、文系の知的レベルが年々低下しているからである。