<韓国 ソウル>
俗称:ミアリテキサスの置屋
19歳未満 出入・雇用禁止業所の貼紙が貼られています。
城北区下月谷洞の通称「弥阿里テキサス」は、入口からすでに寂れた感じだった。売春宿が立ち並んでいた路地は、高さ2メートルを超える塀で取り囲まれていた。入口の前には警察署が取り付けた「売買春行為禁止」という大きな警告看板があった。街路灯に照らされ明るい感じの表通りとは違い、路地の中は暗かった。
入口の前には5‐6人の客引きがいた。記者が路地に入ろうとすると、近付いてきて声をかけた。あっという間に客引きに取り囲まれた。値段を吹っかけてくるようでもあったが、警察がいつ来るのかと恐れ、様子を気にしているようにも見えた。
ここはほかの売春街とは異なっていた。女性の姿を外部に露出させているほかの売春街とは違い、すべての売春宿が窓を黒いビニールで覆っていた。取り締まりを恐れているためなのか、外側から施錠した売春宿も目に付いた。30分の間、路地に入ってきた男性は3人しかいなかった。一時期、売春婦だけで1000人を超えていたこの一帯は、すっかり廃墟と化していた。
午前1時20分、鍾岩警察署が5人の女性を売買春容疑で連行した。警察が下月谷洞の売春宿に突入したのだ。警察は「“あんまマッサージ店は摘発された後、浴槽を取り外しさえすれば営業を再開できるが、こちらはそういったものが何もないため、引き続き取り締まりを行わなければならない」と話した。警察が売春婦らの取り調べを行っていた午前2時、下月谷洞の入口に1台のタクシーが停まり、男性二人が降りて路地の中へ入っていった。
国際フーゾクライターの異名をとるコラムニスト勝谷誠彦氏に連れられ、ソウル・弥阿里(ミアリ)というところに行ってきました。
弥阿里は日本で言えば昔の吉原みたいなところだそうで、やり手婆が袖をひく、バリバリの色街なのです。
でも勝谷氏いわく「こういうところにある屋台で呑むのがオツ」なのだそうで、やたらと早足の勝谷氏にくっついて怪しげな街に入っていたのです。
しかし・・・
かつての色街はすっかり寂れ、屋台はおろか、街灯すらほとんどない状態。
写真の左手の長屋っぽいのが置屋の跡で右側には再開発工事のフェンスが迫り、その向こうには高層ビル。
韓国では急速にこういう『近代国家の恥?』の部分が消えていってるのです。
こういうものを存続させるべきとか、無くすべきとか、そういうのは外国人である僕には語る資格はありませんが、勝谷氏によると、このような色街が規制され『地下に潜る』というのが最もいけない状態、なのだそうです。 ・・・確かに。
この地域は24時間青少年通行禁止区域に指定されている。
韓国では、性売買は不法であり、犯罪と見なされて性購買者や斡旋者は性売買斡旋等行為の処罰に関する法律によって処罰されます。
テキサスという名称の確実な由来は不明である。
ただ『遊郭の歴史』という本によると、下月谷洞や千戸洞の業主たちが、米国西部劇映画で描写された1階で酒を飲み2階で性売買する18世紀の居酒屋に着眼し、既存の私娼街と自分たちを区分するために、自らをテキサスと呼び始めたことに由来するという。
吉音ニュータウンと月谷ニュータウンの間に位置した大きい台形のこの地域には、複雑な路地に沿って、主に3階内外の建物がびっしり並んでいる。
進入路は、鍾岩十字路の方の入口を含んだ十余箇所に余る小さな進入路があるが、皆ひさしで覆われている関係で、簡単には目につかない。
周辺地域の開発状況とは対照的に、この町内には老朽化したり不良な建築物が密集しているし、消防路が全くなく、火事に脆弱で、近くの内部循環路の高架により、日照量が不足し乾湿に問題があるなど、全体的に劣悪な実情だ。