共同通信エンタメOVOに連載中の
『ほぼ週刊映画コラム』
今週は
3時間26分が長く感じない『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』
人間とAIの問題に一石を投じる『ザ・クリエイター/創造者』
詳細はこちら↓
https://tvfan.kyodo.co.jp/feature-interview/column/week-movie-c/1408674
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『アンストッパブル』(10)(2010.11.30.20世紀フォックス試写室)
トニー・スコットの最高傑作
兄貴のリドリー・スコットが馬を駆使した『ロビン・フッド』なら、弟のトニー・スコットはアイアンホース(鉄の馬)の暴走を描いたこの映画を撮ったといったところか。これまで監督したどの映画にも中途半端さを感じさせたトニーだが、緊迫感とスピード感に満ちたこの映画は、彼の最高傑作ではないかと思う。
実話の映画化で、たいした説明もしないままにいきなり機関車の暴走が始まるという設定は、黒澤明が、幻となった『暴走機関車』で描こうとした手法と同じ。その点では、アンドレー・コンチャロフスキーが黒澤らの脚本を基にして撮った『暴走機関車』(85)よりも、この映画の方が黒澤的だといえるのかもしれない。ベテラン機関士としてのプライドを随所ににじませるデンゼル・ワシントンはやっぱりうまい。
『ふたたび SWING ME AGAIN』(10)(2010.11.13.MOVIX亀有)
老優たちがジャズバンドを組む映画と聞いて、ぜひ見ておかねばと思ったのだが…。旅、ハンセン病、老い、音楽仲間、家族問題と、いろいろと描き込もうとした努力は買うが、残念ながら全てが中途半端な描き方になってしまっていた。
とはいえ、財津一郎の熱演、将来を期待させる孫役の鈴木亮平の好演、ボケ老人を演じた犬塚弘がベースを弾き始めると鋭いプロの目付きになる変化の妙、そして特別出演の渡辺貞夫のサックス。これらが見られただけでも良しとするか。藤村俊二が演じたトロンボーン担当は、谷啓が元気だったら彼の役だったかもしれない。
ところで、音楽映画といえば、『グレン・ミラー物語』(54)のジェームス・スチュワートはトロンボーン、『ベニー・グッドマン物語』(56)のスティーブ・アレンはクラリネット、『五つの銅貨』(59)でレッド・ニコルズを演じたダニー・ケイ(谷啓は彼にちなんで芸名をつけたとか)はコルネットを完璧に吹いているように見せたが、今回の財津一郎のトランペットも、指遣いは完璧だったと渡辺貞夫が褒めていた。
『ふたたび SWING ME AGAIN』舞台あいさつ(2010.10.27.東京国際映画祭:TOHOシネマズ六本木)
(左から)塩屋俊監督、青柳翔、MINJI、鈴木亮平、財津一郎、藤村俊二、佐川満男、渡辺貞夫
「てなもんや三度笠」(62~68):浪人・蛇口一角/写真師・桜富士夫
財津一郎が甲高い声で叫ぶ「ヒッジョーにキビシ~ッ!」「~してチョーダィ!」「サビシ~イッ!」はこのドラマから生まれた。
「ピュンピュン丸」(67):ピュンピュン丸の歌
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/6bc1230ffa763045c905cf4a65489f48
最高!
https://www.youtube.com/watch?v=LtAHrdsxXyg
「淋しいのはお前だけじゃない」(82):敵役の国分英樹
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/4a01a52ca02cc37e7037ccc238558147
「秀吉」(96):秀吉の義父・竹阿弥
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/ac13314395b7ad6b57b594aa1e5b6cbb
「鬼平犯科帳~泥鰌の和助始末」(89):盗み細工の名人・泥鰌の和助
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/e83a6eae254a6102458cf03c2c7c50ba
CM
「NECバザールでござーる」「タケモトピアノ」
『早射ち犬」(67):謎のおかま
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/a1b8da358ac48de6ad11eecd004e3cbb
『続・男はつらいよ』(69):盲腸手術後、寅さんに笑わされて腹の皮がよじれる入院患者
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/4991fe0cf2f4db7455ba0f4034c844e7
『新・男はつらいよ』(70):寅屋に入る泥棒
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/6aaf546a3b23812f4102bc5105e40542
『あゝ声なき友』(71):辰一
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/6dea6ae48a7fcb658d84326cc29fb3b8
『野良犬』(73):運転手
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/cf6f4918381640f668bcf70b0e4403ea
『連合艦隊』(81)(1981.9.8.有楽座):小田切武市
特攻隊を志願した息子に、戦艦大和の乗組員である父親が「親よりも先に死ぬやつがあるか」と叫ぶ。子どもが親よりも先に死んでいく。これが戦争だ。この親子役を演じた財津一郎と中井貴一がこの映画の中では際立っていた。最後の出撃として沖縄へ向かう父が乗る大和を、特攻隊員となった息子が機上から見送るシーンは胸が痛む。
『近頃なぜかチャールストン』(81)(1982.4.22.テアトル新宿.併映は『遠雷』):刑事転じてヤマタイ国官房長官
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/10ca3db1e1b0bba1e8c22fa7f48334ab
『探偵物語』(83):暴力団員・岡野
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/16a16ab93e934192e3f7555e3d14da86
『蜜月』(84):主人公・哲朗の父
『お葬式』(84):主人公夫婦のマネージャー
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/6e79c5119f0dbca793f953fc5654baa4
『祝辞』(85)(1994.8.4.)
山田洋次の書いたシナリオを読んだので、映画も見てみた。もともとはテレビドラマだったものを映画化したので、話を広げ過ぎた気もするが、財津一郎の好演によって、たかが上役の息子の結婚式での祝辞一つでこんなにも右往左往してしまうのか、というサラリーマンの悲哀がにじみ出ていた。
『ジャズ大名』(86):家老・石出九郎左衛門
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/229a9d5bf5c37c02a0396afa1902f5ea
『キネマの天地』(86):カール・マルクスとマルクス兄弟を間違える刑事
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/eb45e445cd531c40c5c4d582585f28b3