1月19日(金)
日本テレビ出身者を中心にして
「せんぼんよしこ監督を囲む会」(岩波セミナールーム)をやりました。
彼女の第一回監督作品『赤い鯨と白い蛇』(3月9日まで岩波ホールで上映中)をネタにして 久しぶりに語り合おうという会です。
せんぼんよしこ(千本福子)といえば日本テレビのドラマシリーズ『愛の劇場』が代表作といってもいいでしょう。真面目な作風を貫いた演出家です。
スポンサーの旭硝子が「視聴率なんて気にしない いい作品を提供したい」という立場だったことも このシリーズが長く続いた背景にありましたね。
『ああ!この愛なくば』で芸術祭大賞も受賞しています。
そんな彼女に傾倒していた連中が集まった。
演出 カメラ 照明 音声 美術(大道具 小道具 衣装)制作管理部門 編成 広報など・・・・参加者だけで制作会社ができそうな感じですよ。
受付は 当時旭硝子たんとうだった営業のFさんが買って出た。
せんぼんよしこは78歳
でも 年齢を感じさせない元気さです。
テレビドラマづくりではベテランでも 映画ではルーキーです。
「制作費集めに苦労した」といいます。
映画プロデューサーの奥山和由さんが「こんな真面目な作品があってもいいんじゃないか」と乗り気になってくれたことで撮影に入れたといいます。
物語は 香川京子さん扮する「おばあちゃん」が孫娘といっしょに 戦争中に過ごしたことのある海辺の町を訪れる。
暮らしていた茅葺きの家に 世代のちがう女性たちが集まる。
その何日間かを描いています。
「おばあちゃん」は かつて海軍が使っていた防空壕で 当時淡い恋心を抱いていた海軍少尉の手紙をみつけます。
「戦争のために ぼくは正直に生きられませんでした。正直に生きてください」と書かれています。
ぼくは どんな作品にもメッセージ性を求めてしまいますが
せんぼんよしこのメッセージはこの遺言のような手紙にありますね。
画面に顔を出すのは女性ばかりです。
だからでしょうか 第十九回国際女性映画祭(昨年10月22日)のオープニング作品として上映されています。立ち見がでるほどの盛況だったといいます。
ことしは 第十六回あきた十文字映画祭(2月10日から12日まで)のクロージング上映作品に決定しているようです。
この会に特別ゲストで参加してくれた映画評論家の山田和夫さんは 「テレビ出身の演出家が映画を手がけているが 彼らに求められるのは若者向けの派手なエンターテイメント作品」だといいます。
「テレビで真面目な作風を貫いてきたせんぼんさんだからこそ撮れた作品」と評価し ことし10月7日から開催される中津川映画祭(岐阜)の出品作品に推薦したいといいます。
”戦争”の描き方にはいろいろあります
硫黄島「二部作」は印象的だった。
『父親たちの星条旗』では 擂鉢山に星条旗を立てた兵士が 戦時国債募集に利用され
結局は見捨てられていきます。
『硫黄島からの手紙』は 国に見捨てられた兵士の「天皇陛下バンザイ!」のやるせなさが描かれていました。
対照的に 『赤い鯨と白い蛇』は海軍少尉の書き残した手紙です。
新しい年を迎えて テレビは”戦争”をどのように描くのでしょうか。
しんぶん「赤旗」(1月14日付)の調査報道によれば イラク帰還の自衛隊員のなかで7人の自殺者がでているそうです。
“戦争“と”憲法九条”を 真正面から見据える年になればいいのですがね。
(日本ジャーナリスト会議の機関紙「ジャーナリスト」1月号に載せた”仲さんのテレビの本音”の転載です)
日本テレビ出身者を中心にして
「せんぼんよしこ監督を囲む会」(岩波セミナールーム)をやりました。
彼女の第一回監督作品『赤い鯨と白い蛇』(3月9日まで岩波ホールで上映中)をネタにして 久しぶりに語り合おうという会です。
せんぼんよしこ(千本福子)といえば日本テレビのドラマシリーズ『愛の劇場』が代表作といってもいいでしょう。真面目な作風を貫いた演出家です。
スポンサーの旭硝子が「視聴率なんて気にしない いい作品を提供したい」という立場だったことも このシリーズが長く続いた背景にありましたね。
『ああ!この愛なくば』で芸術祭大賞も受賞しています。
そんな彼女に傾倒していた連中が集まった。
演出 カメラ 照明 音声 美術(大道具 小道具 衣装)制作管理部門 編成 広報など・・・・参加者だけで制作会社ができそうな感じですよ。
受付は 当時旭硝子たんとうだった営業のFさんが買って出た。
せんぼんよしこは78歳
でも 年齢を感じさせない元気さです。
テレビドラマづくりではベテランでも 映画ではルーキーです。
「制作費集めに苦労した」といいます。
映画プロデューサーの奥山和由さんが「こんな真面目な作品があってもいいんじゃないか」と乗り気になってくれたことで撮影に入れたといいます。
物語は 香川京子さん扮する「おばあちゃん」が孫娘といっしょに 戦争中に過ごしたことのある海辺の町を訪れる。
暮らしていた茅葺きの家に 世代のちがう女性たちが集まる。
その何日間かを描いています。
「おばあちゃん」は かつて海軍が使っていた防空壕で 当時淡い恋心を抱いていた海軍少尉の手紙をみつけます。
「戦争のために ぼくは正直に生きられませんでした。正直に生きてください」と書かれています。
ぼくは どんな作品にもメッセージ性を求めてしまいますが
せんぼんよしこのメッセージはこの遺言のような手紙にありますね。
画面に顔を出すのは女性ばかりです。
だからでしょうか 第十九回国際女性映画祭(昨年10月22日)のオープニング作品として上映されています。立ち見がでるほどの盛況だったといいます。
ことしは 第十六回あきた十文字映画祭(2月10日から12日まで)のクロージング上映作品に決定しているようです。
この会に特別ゲストで参加してくれた映画評論家の山田和夫さんは 「テレビ出身の演出家が映画を手がけているが 彼らに求められるのは若者向けの派手なエンターテイメント作品」だといいます。
「テレビで真面目な作風を貫いてきたせんぼんさんだからこそ撮れた作品」と評価し ことし10月7日から開催される中津川映画祭(岐阜)の出品作品に推薦したいといいます。
”戦争”の描き方にはいろいろあります
硫黄島「二部作」は印象的だった。
『父親たちの星条旗』では 擂鉢山に星条旗を立てた兵士が 戦時国債募集に利用され
結局は見捨てられていきます。
『硫黄島からの手紙』は 国に見捨てられた兵士の「天皇陛下バンザイ!」のやるせなさが描かれていました。
対照的に 『赤い鯨と白い蛇』は海軍少尉の書き残した手紙です。
新しい年を迎えて テレビは”戦争”をどのように描くのでしょうか。
しんぶん「赤旗」(1月14日付)の調査報道によれば イラク帰還の自衛隊員のなかで7人の自殺者がでているそうです。
“戦争“と”憲法九条”を 真正面から見据える年になればいいのですがね。
(日本ジャーナリスト会議の機関紙「ジャーナリスト」1月号に載せた”仲さんのテレビの本音”の転載です)
ときどき拝見して、こちらのURLをご紹介しています。
「赤い鯨と白い蛇」を私もみました。
とても静かな流れで戦争を批判する映画だと思いました。
私のブログで書けずにいますので、またこちらのURLをご案内することになるかもしれません。
よろしくおねがいいたします。
見ていただいてありがとうございます
ブログは その人の「感性」が滲み出てきますね
だからおもしろい
今後ともよろしくお願いします
作品にまつわるエピソード、興味深く読ませて頂きました。
しみじみとした佳い作品でしたね。
せんぼんよしこさんは内から突き動かされるような思いで創り上げられたのでしょうね。
そのような思いに満たされた作品に触れることができて、とてもうれしいです。
TBさせて頂きました。