草枕

都立中高一貫校・都立高校トップ校 受験指導塾「竹の会」塾長のブログ
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半年前の塾での授業が今に結びついていますか

2012年12月11日 12時23分38秒 | 
 あなたたちがこの夏に塾の夏期講習に通って勉強してきたことが、今のあなたに結びついていますか。
 その当時、塾に通って勉強してきたことが、今に役立っているのか、ということが、その塾の評価を決めるということです。もちろんあなたたちが熱心に勉強する人であることが前提ですけど。多くの子どもたちがせっかく塾に通っているのに成績がよくなるどころかむしろ落ちているというのがおそらく大方の塾の実態なのではなかろうか。
 もちろんその中にはろくに勉強もしないで成績が落ちたのを塾のせいにする親子もいることでしょう。そういう親子は論外としても、一生懸命に勉強しているのに成績は一向によくならないという子たちがかなりの数いると思うのです。塾というのはなんやかやいって生徒をつなぎとめるところなのですから、なにやらずるずると取り返しのつかないところにまでいきつくまでは続けそうですね。仲のいい友だちと通うのが楽しいからという理由で成績は悪くなっても通いたいという子がたくさんいるという話です。成績の悪い子たちをいつまでもつなぎとめておく塾などというのは世間にくさるほどありますからね。それにしてもだからといって1年も2年もさしたる成績の変化もないのによくそういう塾に通うものだと思います。大手の夏期講習で高い費用を払って受けた人も多いと思います。それが今現在あなたたちの実力を上げるのにどれだけ役に立っているのかということです。振り返って見れば全く何のために通ったのかわからないという人が、そういう経験をしてきた人たちが夥しい数いるはずですよね。まず大手などは夏期だけという募集のしかたもしますから、永続的な見通しの元に指導するような内容ではないということです。ある意味切り売りしているだけです。その切り売りしてものを買って実力がつくなどというように考えているのがそもそもの誤解ということです。
 竹の会の場合、夏だけというのは全く意味がないですけどね。一人の子どもを思考型の人間に仕上げていくのは1年、2年かけての長いスパンを想定した仕事なわけです。ですから、たとえば、竹の会で3か月だけとか通うのは全く無意味なことなのだということです。竹の会の場合は、6か月前の指導が今に生きている、生きてくるというのは当然のことです。今小6で成果が出始めている子たちというのは、今年の3月からこつこつと通って積み上げてきた努力が今開花しつつあるということなのです。竹の会の指導というのはそういう指導なのです。最初はベタな割合の問題もまるで解けなかった子が8か月の訓練を経て、難しい算数の問題に取り組み、思考し、解いてみせるという芸当ができるようになる、これが竹の会の指導の真骨頂なのです。わたしはこういう竹の会の指導というものをせっかく見学に見えられても理解せず、おそらくは理解をすることが不可能に見えるほどの先入観、偏見に支配されてコチコチの固い頭をしているとしか思えない母親が、わたしには失敗するのは確実だろうという方向に突き進んでいるのは滑稽というよりも痛ましい光景です。みな自分の子のことを思い必死なわけですから。
 竹の会に入会して竹の会の指導を受けてみて、そしてほんとうに実力がついてきたことを実感している現竹の会のみなさんにだけわかることなのだと思いますけどね。
 
 世の中にはほんとうに頭のいい人というのがいるものですね。竹の会には他区からもう小4のときから通っている中2の女子(仮にAさん)がいますけど、その生徒の学校で中1の間ずっと学年1番だった子は塾にも行っておらず、部活もやっている女子だそうです。その子は小学校のときからECCに通い中学入学前にもう英検準2級をとっていたということをAさんのお母さんに教えていただきました。そのAさんは中1の間は学年3番~5番でしょうか。そのAさんが認める「頭のいい」子をついに抜いたのが中2の1学期の中間だったでしょうか。おそらくその抜かれた子は悔しくてしかたなかったと思います。これまで以上に猛勉強をしたにちがいありません。もともと頭のいい子らしいですから真剣にさらにさらに勉強したことでしょう。塾に行っていないというのがすごいですね。その子はきっと中3になって塾に行けばまた1番になれると自信をもっているかもしれませんね。
 しかし、Aさんは負けていません。今も1番です。さてここからです。中学で学校の授業でまかなえるのは中2までです。中2までは学校の授業で教わったことさえ完璧に理解できる子なら塾に行かなくても1番とることは可能です。塾に行っている頭の悪い子たち、勉強しない子たちなんか敵でもなんでもありません。
 その子はもしかしたら中3になって塾に行くことを考えているかもしれません。中3の内容は中3になってから勉強していけばいいと、素朴に考えているのかもしれません。なんという牧歌的な考えであることでしょう。いやそれでもこれだけ頭のいい子ですから中3の成績もきっといいことでしょう。中3になって中3のことを勉強しても完全に理解することでしょう。だから心配することはないかもしれません。
 さてここからです。さきほど竹の会は1年、2年のスパンをかけて仕上げていくということを云いました。
 中2で1番になりました。さてこれからです。英文解釈、中学3年間、特に中3で履修することになる文法事項、中3で履修することになる数学理論、理科、社会の対策、これらについて既に中2から布石は始まっています。それが塾ということです。中3になってからの勉強、つまり高校入試の勉強というのは、登山みたいなものです。平坦な道を走るのではないという意味です。富士山には登ったことはありませんが、5合目からスタートして7合目、8合目と大変らしいですね。それは遅々たる進みだと思います。高校入試の勉強というのはこれに似ています。数学で入試の基本事項というのは頭のいい子ならすぐマスターしてしまいそうですね。ただそこから先が問題なのです。一流高校の入試過去問を解く訓練というのは、そう簡単ではないということです。ここからは富士山登山です。早くからスタートして登り始めてもう7合目8合目にいる人を5合目から追い越すのは無理ということです。どんなに体力に自信のある人でも平坦な道を一気にかけるようにはいかないということです。8合目からはもう孤独です。一歩一歩先へ進むだけです。中3になってからというのが牧歌的だという意味はそういう意味です。
 それに竹の会というのが一般の塾とちがうのは他にもあります。竹の会というのはボクシングでいえば、トレーナーみたいな役割をしているということです。市民ランナーの川口優輝さんはコーチなしに練習してオリンピックをめざしましたが、なかなか体調管理がうまくいかないようです。高橋選手には名伯楽の小出監督がついていました。小出監督と別れてからは成績が出せないままにおわりました。最近川口選手はコーチが必要なのか迷っているようです。ボクシングなんかはもう名トレーナーなしには考えられません。
 注意しなければならないのは、名トレーナーがいたとしても、選手ならだれでも成功するというわけではないことです。やはり光る逸材であることが要件なのです。
 スポーツの世界では、みんなは平気で「才能」を言い募ります。しかし、こと勉強になると、みなさん「頭のいい子」でなければとは、表だって云いません。大手塾などはもう頭の悪い子でも成績がよくなると言い切っていますから、メチャクチャです。これがスポーツなら足の遅い子でも他より速くなって上位になれると云っているようなものです。ここだと世の親御さんも「そんなことはない」と思っていらっしゃるのに、こと勉強だともう大手の云うことを頭から信じて疑わない、というか藁にもすがる気持ちなのでしょうか。
 
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