草枕

都立中高一貫校・都立高校トップ校 受験指導塾「竹の会」塾長のブログ
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指導術を研ぎ澄ます

2015年10月10日 11時13分31秒 | 
 おはようございます。2日ぶりの更新です。このところ晴天続きでまた心穏やかなるかな、ですね。気候はまさにこれから本格的な秋へと移行する過渡期にあるようです。スーパーの果実コーナーには種なし柿が所狭しと並んでいます。わたしはこの柿が大好きでいつも見ると買ってしまいます。奈良産が独占しているとおもってたら今年はそうでもないようです。和歌山産というのを見つけました。
 一昨日、昨日とレジュメの準備と10月に再開した「渋谷教室B」や新スタートの「土曜算数教室」の準備に追われ多忙を極めております。もともと渋谷教室をスタートさせたとき、渋谷教室に移転した組と元代々木教室に残った組とがいましたが、元代々木教室組は、その数か月後に「渋谷教室B」組として移転したのです。「渋谷教室A」は、現在の竹の会の中核となるコースですが、当時は、「渋谷教室B」も同じパスポートコースとして、月、金で実施されていました。それから「B」の子たちが「A」に合流して、「B」は消えました。よく子どもたちが出欠カードに「渋谷教室A」と書いてあるのを見て、「先生、このAって何ですか」と訊いてきましたが、そういうわけです。10月から再開した「渋谷教室B」は、パスポートコースではなく、1回2時間の指導です。指導ですから授業はありませんし、夏や冬の講習、正確には集中指導も予定しておりません。春に配付する通年テキストの配付もありません。ただレジュメは「A」に出すものと全く変わりませんし、ほしいだけ出しています。
 つまり、「渋谷教室B」は、とにかく竹の会で指導を受ける、家庭学習をしっかりやる、ということで基本を身につけることをめざしています。講習がありませんので受験には不向きです。いずれ「渋谷教室A」に変更する、その前の準備段階的コースと考えてもらったほうがいいかもしれません。もちろん入会試験はあります。小学生でも中学生でもかまいません。みなさんの参加をお待ちしています。
 「土曜算数教室」は土曜にこだわり、土曜のみの実施です。まさに「教室」であり、竹の会の算数を普及するための広報活動の一環としての開講です。したがって、入会試験はありません。もっとも算数適性を診るために「算数適性」テストを実施して算数の適性を測っています。これができなくても入室はできますが、できが悪ければ「算数適性なし」として6か月ほどで退室ということもあります。逆に、「算数適性優秀」の子については、将来的に「A」へ移ることも視野に入れております。「土曜算数教室」は、小学3年、ないし4年を念頭に置いています。みなさんの参加をお待ちしています。

 竹の会では、ご存知のとおり授業というものはありません。これで退かれる親御さんも多いのかと思いますが、頭が固いということでしょ。大学生講師の授業がそれほど魅力的なものとはとてもわたしには思えませんが、道ばたでたまたま耳に入ってきた母親の電話する声は、「今度の栄光の先生はうちの子と相性がいいのよね、・・」というものでした。「教えてもらう」オーラーが全開でした。わたしの長男が某大手塾で学生の頃、講師をしていた頃の話しですが、東大の学生で「教えるのが大好き」というのがいまして、とても熱心で本業の勉強そっちのけで取り組んでいたそうです。その学生はとうとうその塾に就職してしまったそうです。まあ、そういう学生も中にはいるのでしょう。しかし、ほとんどの学生は本業のついでにバイトでやっている感覚です。自分の都合で他の学生講師に頼んだり、それまで高校生担当だったのが臨時に小学生を教えることになって塾からマニュアルをもらって算数の勉強をしたのだが「わからん」という早慶の学生もたくさんいました。慶應も理工は別格でこちらは天才的に優秀なのがいますからまあそういう学生にあたればいいかもしれない。かもしれないのは、頭のいい生徒にはという限定付きということです。頭の悪い子には講師が天才であるのは関係ない。むしろ天才には鈍才は教えられない。何がわからないか彼らにはわからないからです。天才には当然のことが鈍才にはわからないのです。

 わたしも正直「おしえられない」、「この子は無理だ」という子にはこれまで何度も出会っています。それでも辛抱強く1年ほどかけて指導したこともあります。言葉が、日本語が通じないのです。
 話していることが、その意味内容がそのままにつたわらないもどかしさを忍耐強く、さまざまに言い方を変えて、やさしい言いかえを際限なく考えて指導したものです。
 そういう子にも1年も経てばそれなりの変化はあります。一応の基本的なことだけはなんとかできるようになります。しかし、決してその先はないのです。それで自分で新たな問題に挑戦して読み解くなどということはまずありません。そこが限界です。そこまでです。
 竹の会の入会試験は、そういう子についてはまず入会は阻止されるでしょう。が、入会試験でもグレーゾーンというのがありまして、いわゆる準合格がそれです。
 準合格は微妙です。将来伸びていった子もいました。が、たいていは伸びきらず、で終わるのが通例です。ただ竹の会の子たちというのは、とにかく計算でも割合でも基本的なところは徹底して鍛えられているので、他塾に行くと「できる子」に分類されるようです。 ただ準合格者がこれまで受検に成功した例はありません。

 竹の会で小4ないし小5の初期に入会試験でA合格(6問中5問正解)をとるということの意味は、1年後、早稲田進学会の模試でトップクラスに名を連ねる可能性が高い、経験的に99%の確率で名前をのせる、であろうということです。
 わたしは子どもたちを指導してこの10月で31年目になります。これまで指導経験を積み重ねて、さまざまな子どもたちの心理を読み取っての即妙な指導技術を創意工夫して、技術を高めてきました。
 今は、子どもたちの力、理解度をレジュメを調整することによって、診断し、微妙な理解の深度を推し量り、実際の指導は、子どもたちの理解の濃度を瞬時に判断し、当意即妙、正確な処方箋を処方することを仕事と心得ています。処方箋は、医師なら薬でしょうが、竹の会なら、レジュメに何を使うか(レジュメの内容、レベルを子どもの理解度に合わせて微調整するなど)、何をどうするか指示する、などのことになりますが、子どもの勉強へのスタンスのレベルを読み取りながらの判断です。子どもに勉強への関心度が低ければ入会段階で振り落としていなければならないのですが、特に、準合格だとグレーなままに入会することもあります。小学生というのは、本来勉強しない、楽しいこと、面白いことに惹かれてそちらに簡単に心を奪われる、勉強に一定の価値を認めながらも、他の価値に心を奪われる、時間をかけるという子たちばかりです。塾というのは、勉強に価値を認めた子が来ればいい。わたしはそう思います。勉強する気もないのに塾に来たがるという子もいます。大手の塾などでは、仲間がいるから通う、という子がたくさんいます。親が勉強に価値を認めて塾に入れても子どもがそこまでの自覚がないというケースも多い。それで能力があればまだ救われるが、微妙な、グレーゾーンの子だと指導は混迷を深めることはわかっている。

 指導術というのは、長い経験によって培われる、微妙な判断、瞬時の判断、を要する、高度に精神的な作用です。わたしはそう思います。
 子どもたちの能力を見計らい、理解の程度を不断に推し量りながら、次に何をすべきか、を判断するのです。
 その意味で頭を常に研ぎ澄ますことが求められる。

 
○10月、11月にやるべきこと

  小6のみなさんについてです。 今更、これまで放っておいたレジュメを、なくしてしまったのか、再発行をしてほしいと求めてくる子がいますが、過去の膨大な、先送りしてきたレジュメを、今この時期にやるのは意味がないでしょ。 8月までいくらでも時間があったのに、いくらでもレジュメがあったのに、ほとんど出さないままにきた子たちがいますが、これからそうしたレジュメをやっていくというのは時間的にも戦略的にも失敗です。今やるべきこととして日々出されるレジュメをこなしていくほかないでしょ。
 「単位あたり量を鍛える」、「理科をクリアにする」などのレジュメはもはや今やるべきレジュメではありません。何か月もやらないで放置していたのならもはや今更やってどうするのですか。
 今、やるべきことは、「1類」、「2類」、「3類」、「4類」、「適性計算」などの指定、重要レジュメを早く終わらせることと、その「解き直し」です。
 いちばん勉強できるのは、8月までです。それまでにやらなかったのならもはやそれらに時間を割くべき時間はないということです。
 10月、11月には、またやるべきレジュメがあります。この時期にやるべきとして予定していたレジュメがあります。過去のやり残しに時間を潰すのはできない相談です。
 そして12月、1月というのは特別な月です。この月にこそまたやるべきとして予定されたレジュメがあるのです。
 「もらえるレジュメをやりきること」、これが合格の秘訣と、今年の合格者が遺した言葉を真摯に受け止めてきたかどうか、です。


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