おはようございます。本日は指導日です。今日は移動教室、定期テスト準備、などお休みの人が多いかもしれません。
先週は風邪が長引いて苦しんでいた子がいましたが、冬とちがい蔓延していくということもありませんでした。この時期、風邪を引くと咳がひどくて長引くというのが傾向のようです。みなさまお気をつけ下さい。
さて、合格最低点合格法なるものをご存知でしょうか。
実は、かつてわたしは合格が難しいとされた高校受験生をこの方法で合格させてきたものです。都立でも私立でもかまいません。
都立だと、たとえば、換算内申18の生徒が当日点200点で都立玉川合格と出れば、その生徒の実力から、英語は40点しかとれない、数学は20点か、国語は60点はいくかも、そうすれば、理科と社会で80点以上、各40点で合格、となれば理科と社会をとにかく押し上げる指導をしていく、といった方法です。このとき、数学がとれないというので、数学に力を入れるというのは「ない」と判断しています。生徒の知能、能力などを総合的に判断して、より飛躍的に点が伸ばせるであろう、理科と社会に残りのすべての時間を投入するのです。
かつて国学院久我山高校に偏差値57ぐらいの生徒が補欠2番で繰り上がり合格したことがありましたが、この生徒は竹の会にきた当時の偏差値は38でした。久我山の偏差値は65以上ありますから、これは奇跡的な合格なわけです。この生徒を合格させるためにまず「第一志望プラス10点」というのを利用しました。久我山の合格点は3科目で160点と見て、一科目50点超を設定しました。
難関の数学は、久我山の傾向から、二次関数、円、立体、確率とわかっていました。だから徹底してこの4分野にしぼって訓練しました。5問中2問は「捨てろ」と指示しました。最初から「解くな」です。その分の時間を3問にすべてかけろ、と指示したのです。最低点合格法というのは、その子の実力、これからがんばってどれだけとれるようになるか、まだ伸び代のあるところはどこか、などを戦略的に見切って、戦略的な指示を出し、少なくとも合格最低点はクリアさせるという方法です。実は、わたしは最後の最後には常にこういう発想をして高校受験の子たちを導いてきました。
今年の戸山の指導でもそうでした。戸山に合格するには最低でも何点以上必要か、ということをまずはじき出します。その上で、国語何点、数学何点、とはじき出していきます。
数学が時間内にとれないとか、国語の200字が書けないとか、英語長文が時間内に読みとれないとか、いろいろなトラブルが起きてくるわけです。その度にわたしは戦略的な指示を出して対応してきました。26年駒場のときは、理科と社会が60点止まりという、もっともよくあるトラブルが発生しました。1月の模試の結果も理科70点台、社会60点台とピンチです。わたしは理科、社会を80点台にもっていくために細かい指示を出し、具体的な方法を示し、そのための教材を用意しました。2月10日になって理科、社会80点以上確実にとれる、ということを確信しました。
都立中高一貫校では最低点合格法をとったことはありません。こうすれば「とれる」という確たる状況がないからです。適性検査というのがつかみどころのない、科目攻めとは違った、茫洋とした対象であったからです。
わたしは、素の思考力をつけること、算数を鍛えることを通して思考力を培うこと、様々な適性問題を経験させること、理科的、社会的視点を学ばせること、など総合的な対応力を育てるしかない、と考えたのです。早稲田進学会の模試で上位に名をのせるほどになれば、そうした力がついたことの確証になると思いました。
また、勉強するというスタイルが身につくほどに、当日「上がる」という悪しき事態を回避できるのだろうと期待もしました。
自然、竹の会の求める合格のための水準が高いものになっていったのは否定できません。
合格者が高得点をとって合格しているのがそれを証明しています。
しかし、都立中でも合格最低点ぎりぎりに合格するという技もあっていいのではないか。
補欠合格などという人はまさにそのぎりぎりのところで受かったということである。
戦略的に合格させる。わたしはそういうことを今、都立中にも考えています。これまでに思いもしなかったことです。
小石川なら・・、九段なら・・、桜修館なら・・、白鴎なら・・、富士なら・・、ととる手段は微妙に違うはずです。小石川には、適性検査3がある。だから、他の中学とは必然違う。桜修館の作文だって特別だ。
秋以降の指導では、戦略的に攻めるほかない。戦略的に攻めるときは、子どもが特に天才ではないときの方法だということはもうおわかりでしょう。そういう凡庸な子たちを受からせることが、戦略的とならざるを得ない所以です。ただ小石川だけは、戦略だけでは合格できないでしょ。天才たちが行くところですから。
先週は風邪が長引いて苦しんでいた子がいましたが、冬とちがい蔓延していくということもありませんでした。この時期、風邪を引くと咳がひどくて長引くというのが傾向のようです。みなさまお気をつけ下さい。
さて、合格最低点合格法なるものをご存知でしょうか。
実は、かつてわたしは合格が難しいとされた高校受験生をこの方法で合格させてきたものです。都立でも私立でもかまいません。
都立だと、たとえば、換算内申18の生徒が当日点200点で都立玉川合格と出れば、その生徒の実力から、英語は40点しかとれない、数学は20点か、国語は60点はいくかも、そうすれば、理科と社会で80点以上、各40点で合格、となれば理科と社会をとにかく押し上げる指導をしていく、といった方法です。このとき、数学がとれないというので、数学に力を入れるというのは「ない」と判断しています。生徒の知能、能力などを総合的に判断して、より飛躍的に点が伸ばせるであろう、理科と社会に残りのすべての時間を投入するのです。
かつて国学院久我山高校に偏差値57ぐらいの生徒が補欠2番で繰り上がり合格したことがありましたが、この生徒は竹の会にきた当時の偏差値は38でした。久我山の偏差値は65以上ありますから、これは奇跡的な合格なわけです。この生徒を合格させるためにまず「第一志望プラス10点」というのを利用しました。久我山の合格点は3科目で160点と見て、一科目50点超を設定しました。
難関の数学は、久我山の傾向から、二次関数、円、立体、確率とわかっていました。だから徹底してこの4分野にしぼって訓練しました。5問中2問は「捨てろ」と指示しました。最初から「解くな」です。その分の時間を3問にすべてかけろ、と指示したのです。最低点合格法というのは、その子の実力、これからがんばってどれだけとれるようになるか、まだ伸び代のあるところはどこか、などを戦略的に見切って、戦略的な指示を出し、少なくとも合格最低点はクリアさせるという方法です。実は、わたしは最後の最後には常にこういう発想をして高校受験の子たちを導いてきました。
今年の戸山の指導でもそうでした。戸山に合格するには最低でも何点以上必要か、ということをまずはじき出します。その上で、国語何点、数学何点、とはじき出していきます。
数学が時間内にとれないとか、国語の200字が書けないとか、英語長文が時間内に読みとれないとか、いろいろなトラブルが起きてくるわけです。その度にわたしは戦略的な指示を出して対応してきました。26年駒場のときは、理科と社会が60点止まりという、もっともよくあるトラブルが発生しました。1月の模試の結果も理科70点台、社会60点台とピンチです。わたしは理科、社会を80点台にもっていくために細かい指示を出し、具体的な方法を示し、そのための教材を用意しました。2月10日になって理科、社会80点以上確実にとれる、ということを確信しました。
都立中高一貫校では最低点合格法をとったことはありません。こうすれば「とれる」という確たる状況がないからです。適性検査というのがつかみどころのない、科目攻めとは違った、茫洋とした対象であったからです。
わたしは、素の思考力をつけること、算数を鍛えることを通して思考力を培うこと、様々な適性問題を経験させること、理科的、社会的視点を学ばせること、など総合的な対応力を育てるしかない、と考えたのです。早稲田進学会の模試で上位に名をのせるほどになれば、そうした力がついたことの確証になると思いました。
また、勉強するというスタイルが身につくほどに、当日「上がる」という悪しき事態を回避できるのだろうと期待もしました。
自然、竹の会の求める合格のための水準が高いものになっていったのは否定できません。
合格者が高得点をとって合格しているのがそれを証明しています。
しかし、都立中でも合格最低点ぎりぎりに合格するという技もあっていいのではないか。
補欠合格などという人はまさにそのぎりぎりのところで受かったということである。
戦略的に合格させる。わたしはそういうことを今、都立中にも考えています。これまでに思いもしなかったことです。
小石川なら・・、九段なら・・、桜修館なら・・、白鴎なら・・、富士なら・・、ととる手段は微妙に違うはずです。小石川には、適性検査3がある。だから、他の中学とは必然違う。桜修館の作文だって特別だ。
秋以降の指導では、戦略的に攻めるほかない。戦略的に攻めるときは、子どもが特に天才ではないときの方法だということはもうおわかりでしょう。そういう凡庸な子たちを受からせることが、戦略的とならざるを得ない所以です。ただ小石川だけは、戦略だけでは合格できないでしょ。天才たちが行くところですから。