草枕

都立中高一貫校・都立高校トップ校 受験指導塾「竹の会」塾長のブログ
※2015年10月より竹の会公式HP内にブログ移転

思いは複雑で・・・

2012年04月28日 07時38分30秒 | 
 昨日は元代々木教室では最後の旧システムの指導でした。元代々木教室からは何人かが渋谷教室へ移動します。元代々木教室では昨日を最後に竹の会を去って行った中1もいました。「勉強よりも大切なものがある」、「部活を楽しみたい」。これも生き方です。ただそれでも勉強はしなくてはならないでしょうけど・・。だって中学生なんですから、勉強するために学校というものはあるのですから。
 彼のお母さんが最後に遺された言葉が私の心に響きました。「私も先生に学んでみたかったです。竹の会で勉強したかったです」。
 お母さんが涙目で赤くなっていたのが私の心を打ちました。こんなにも竹の会のことを思ってくださった人がいた。いやそうであった。かつて竹の会では、元代々木教室では感動で涙を流したお母さんたちが確かにいた。27年という歳月はあまりにも長かった。いや私はもう早くから竹の会を止めることばかり考えてきた。近い将来にと思い続けてきた。しかし、竹の会は熱心なお母さま方の支持に支えられてきた。いつももう若くない私のことを、そして竹の会のことを気遣っていろいろと温かいお言葉をいただいてきたのです。その度に、私は涙を流しました。もう少しがんばれるかなと。2年ほど前に血圧が177になったときにはもうだめかと思いました。
 私は熱いお母さまたちの支持でこれまでやってこれました。去年の5月のことでしたか。渋谷駅のすぐ近くにこれから建つのだというマンションの広告に妻の鋭い目がとまりました。まだ空き地でした。そうでした。そういうところから竹の会渋谷教室のことはかすかに私の脳裏に行き交うようになったのです。実現可能性は限りなく0に近いものでした。長い間夢に見てきた渋谷教室がほんとうに実現するのであろうか。実現までは長い道のりでした。実現可能性は常に0に近かったのです。
 元代々木教室は来年の1月までとしました。長い間「ありがとう」と私はきっと元代々木教室を去るときに涙を流すことでしょう。
 この連休中に元代々木教室から渋谷教室への引っ越しもあります。連休中はそれこそ東奔西走することになりそうです。
 一時的に教室は2つになります。
 元代々木教室は私の原点です。最後の年を懐かしむように子どもたちと過ごしたいと思います。
 今日はこれから小田原にいる姪を訪ねて上京してきた姉に会いにゆきます。姉とは2年ぶりの再会になります。姉は癌に侵されたことがわかったのにもう病院には行かないと言って心穏やかに私に語るのです。抗がん剤の猛毒性は聞きしにまさるものです。私は高齢だった母がそのような猛毒で苦しめられることなく平穏な2週間を選び死出の旅立ちを選んだことを、いや私たち家族がそうしたことを、思い合わせました。胸が締め付けられるようでした。そういう姉に私はこれから会いに出かけてきます。
 ブログを書いている間も涙が止まりません。もうこれが最後なのかもしれない。いつもそういう思いで母に会ってきました。そして確実に死の時はやってきました。
 人生って悲しいですね。もう涙が溢れてきてダメです。
 
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