草枕

都立中高一貫校・都立高校トップ校 受験指導塾「竹の会」塾長のブログ
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2010年1月1日 新年

2010年01月01日 17時47分46秒 | 
●昨日は体調を崩し, どうも気分がすぐれない。それでゥ゛ィックスの体温計で計ったら平熱以下。何度計っても平熱以下。おかしいと思って今度はテルモの体温計で計ったら37.度4分。慌てて蒲団にもぐった。一夜明けて熱は下がったものの気分はすぐれない。冬期もそうだが, 12月はいろいろあり疲れが蓄積されいく。体力を消耗し免疫力もかなり低下していたと思う。今日一日かけてなんとか体力を回復したいと思ってはみるものの体に力が入らない。
●いよいよ年も明けて2010年となった。あと30日もすればいよいよ受検の日となる。1月は冬期後半(第一期)・17日までの11日間(第二期・31日までの14日間)(第三期)に分けられる。第三期は心静かにだひたすらに「見返し」をすることである。もうこの時期に新しいことなどやれるものではないし, やるものでもない。第二期は「解き直し」の7回目を達成する最終期限である。そして第一期も基本は「解き直し」となろう。この間, 都立過去問による本番さながらの実践テストも実施する。「初見力」が勝負である。試験は初見で決まる。算数力の高いものほど初見力は高い傾向にあるが, 国語的読み取り能力は算数力とは別である。算数で鋭い切れを見せる子でも国語の読み取りが極端に浅い。
●提出された全国版の添削をしている。問題の読み取りが「浅く」, 粗雑な答えが目立つ。理科的知識も不正確。算数分野もほとんどできていない。早く終わらせることに気がいき, 解答が雑になってしまっている。10月, 11月に取り組んだ組のほうが, 丁寧で緻密な解答振りといえる。 問いの指示をまるで無視した答案が目立つ。問題の読み取りも浅く, 解答も一面的で乱暴な答案が多い。粗雑な答案というのはまず不合格だ。ていねいで緻密な思考の跡の見られる答案というのが合格答案と思う。これだけ粗雑な答案を書いているのを見ていると, 早くに全国版を終わらせられなかったことが悔やまれる。「解き直し」では, 「再考」よりも「緻密で丁寧な答案」というものを「学ばせる」必要がある。痒いところに手の届いた答案というものを「学ばせる」必要がある。時間がないので正解集を丁寧に写させるということも考えている。
●ピンボケ答案
 かすってはいるが, 的を射ていないという答案が多すぎる。ピンとがまるで外れている答案というのも多い。問いの形式的な指示を無視するのは, それだけで採点されない可能性がある。通常は減点であろうが。問いに実質的に「答えていない」答案はピントを外した答案ということになる。

●マイナスかけるマイナスはなぜプラスか
 (-)×(+)=(-) ・・・ア
 注 (-)の(+)倍だから, (-)がどんどん増えてゆくイメージなので, (-)になるのは自然ですよね。
 これが, (+)×(-)=(-) ・・・イ
イはアと同じです。交換法則です。

 さて, (-)×(-)=(+)
 ですが, これがなかなかしっくりとは理解できない。なぜって, (-)とは, 0より小さい量ですから, 上の式は, 0より小さい量に0より小さい量をかけるということです。そうすると, さらに0より小さい量になる気がしませんか。
 第一, ×(-) の意味を想像することさえ困難である。

 自然な理解は可能なのか。
 もともと(-)×(-)=(+) というのは, 説明する必要はなく, そうしないと正負の数の計算が破綻することになるから, そういうことにしたのだという学者の説明もあるようです。

 まなぶ君としおりさんで, カード・ゲームをします。カードには赤と黒の2種類の数字が書かれています。赤は正の数, 黒は負の数とします。たとえば, 黒3は, (-3)点です。
 まなぶ君が, (-3)のカードを5枚とったら得点は,
 (-3)×(+5)=-15点です。
 この場合, しおりさんの立場で考えると,
 しおりさんは, (-3)のカードを5枚「とられた」のですから,
 (-3)×(-5) となる。そしてしおりさんは, その結果, まなぶ君に比べて15点得をしていますから, (+15)点です。

 と, まあ, このような類の説明がいろいろなされていますが, 不自然なことを自然に説明するのは土台無理なことです。わたしは, 「そう決めた」ということでいいのではないかと思うのですが。
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