草枕

都立中高一貫校・都立高校トップ校 受験指導塾「竹の会」塾長のブログ
※2015年10月より竹の会公式HP内にブログ移転

都立高校と大手塾

2015年06月21日 07時51分48秒 | 
 おはようございます。本日は指導日です。今日は一日曇りのようです。関東でも叩きつけるような雨が降ったところもあると聞いておりますが、渋谷は穏やかでした。
 中学は定期試験の時期で竹の会の中学生たちも試験勉強に専念しております。
 去年の11月のことであったか、竹の会の唯一の中3であった男子が、彼の通う中学には戸山を志望にしている級友が3人ほどいて「みな早稲アカなんだ」と言っていたのは。そして都立志望の生徒たちの多くがエナに行っているということも教えてくれました。エナは都立中高一貫校の塾だと思っていましたが、どうもそうではなかったようです。このとき初めて知りました。都立高校受験の子たちがたくさんエナに行っているということを。
 かつては渋谷区ですと河合塾や代ゼミに行くという生徒が多かった。そのうち代ゼミは高校受験から手を引いた。あれは平成10年あたりではなかったか。それまで竹の会から、代ゼミの模試に毎年団体受験していたのが、代ゼミの担当者がやってきて、全国模試の廃止を伝えた。平成9年の模試では竹の会の鈴木君が全国順位で名前をのせた。その翌年には廃止されたことになる。
 大手予備校は難関高校の合格を競い合ったものである。それは今も変わらないのであろう。
 だが、当時わたしの身近には河合塾などの大手に通っていて、都立入試に失敗したという生徒が毎年のようにいた。河合塾に通いながら竹の会に補習目的でやってくるという子たちもいた。あの当時、河合塾のテキストを見せてもらったことがあるが、難関校の問題がびっしりと項目分けして詰まっていた。もしこれだけの量と質の問題を解ければ「すごいな」と思ったことがある。
 私立難関を受ける天才には超便利な問題集かもしれない。
 桜修館の前は都立大附属高校であった。なぜか大手に通う子たちが都立大附属を受けて落ちた話しが何例もあった。都立大附属が第一志望である。同時に受ける私立と言えば、國學院などであったか。私立にはよく受かったが、都立はウソのように落ちた。竹の会を併用して河合塾に通っていた女子生徒も都立大附属志望であった。母親は宿題に追われることを嘆いていたけれど、あれだけ通って結局落ちた。同じ年に竹の会の中学生たちは全員が青山や駒場へと合格していった。
 今年戸山に合格した男子が、早稲アカに通っているという級友3人組が、早稲アカの都立対策のテキストをわいわい言いながらやっていたのを見たらしくて、わたしに伝えてきた。わたしはうらやましかったのかな、と思ったことがあった。結局その級友たちは第一志望であったはずの戸山を受けることはなく、志望校を下げてそれぞれ受けたらしい。しかもほとんど落ちている。
 今年は「エナ都立高校惨敗」という見出しを週刊誌で見た。そういえば戸山に受かった子の学校でもエナに通っていた子たちが軒並み落ちたという話しを聞いた。
 結局、彼の中学で合格者を出した最高の都立は戸山1人だけということになった。
 都立独自校の問題は私立難関に近づいた、いやレベルは変わらないから、私立難関が得意の大手にも商機があるということで、大手が宣伝したくさんの生徒が集まるという流れが続いている。
 が、実は、私立難関と日比谷などの都立難関の問題には決定的な質の違いがある。都立は学習指導要領の枠から出ることは許されないということだ。その範囲内の学習内容から難問を制作することが義務づけられる。私立難関のように自由になんでも出せるというわけにはいかないのである。私立難関は平気で高校の範囲から出してくる。
 独自校の数学は私立の解けそうもない難しさと違いどうも時間のかかる問題ゆえに時間内に解けないという意味の難しい問題を出しているような気がする。
 また理科や社会は、大手のやるような詳しいテキストは要らないのである。私立難関の理科・社会をやるなら別であるが、都立の理科・社会は共通問題だということを忘れてはならない。普通にやれば90%はとれるほどの内容なのである。
 国語はどうか。大手に特別の方法があるのか知らないけれど、竹の会の男子は、竹の会の200字作文レジュメだけやった程度で70%以上の得点をとっている。

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