草枕

都立中高一貫校・都立高校トップ校 受験指導塾「竹の会」塾長のブログ
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過去問合格法と新レジュメ合格指導

2012年04月25日 07時46分53秒 | 
 今年の2月後半から始めた「竹の会入会テスト」レジュメは今はもはや入会テストとしての機能はない。なぜって、都立中の問題の中から秀逸の難問を拾遺しては詳細な解説付きでテスト問題化しているからです。このレジュメ・シリーズは今や都立中指導の中核のひとつとなっている。もうひとつ指導の中核的位置にあるのは、作文指導である。これまでこれらの二つは夏以降に組み込まれていたものを今年は前倒しして指導の中心にしている。作文には必ず私の書いた作文例を付している。別に模範作文のつもりはないが、とにかく滅茶苦茶な子どもたちの作文にひとつの例を示さなければとの思いからです。
 今年の指導方法の転換にはもちろん理由があります。かなり算数の進んだ小6ふたりの過去問全国版の答案を見たからです。ほとんどできていない。ただ前へ進めているだけという印象を持ってしまったからです。「わからない」問題が多すぎると判断しました。翻って考えてみて、今年受検した子たちはどうだったであろうか。過去問全国版を夏過ぎには終えたとされる2人のほかに富士中に合格した女子が終えたのが11月だったろうか。他の子たちは四苦八苦してかたちだけ終わったことになったのが年が明けた1月のことであったろうか。早くに終えたとされる二人については過去問合格法がほとんど機能していないのではないか。富士中に合格した女子は遅かったが確実に過去問合格法の効果があったような気もする。「気もする」程度である。22年の両国、桜修館の合格、23年の小石川、桜修館の合格では過去問合格法が見事に功を奏しているのにいったいどうしたことであろうか。考えられるのは私が思ったほどに理解・吸収してなかったのではないかということである。いちばん終わるのが遅かった富士中合格者は理解しなければ前へ進まない性格でそれで遅かった。早い子はそれだけ雑な終わり方をしたのではないか。
 過去、過去問全国版に手も足も出ない子たちはたくさんいた。そうした子たちが合格することは決してないことであった。そして私の経験では過去問全国版をやれるのは算数でいえばかなりの上級者のはずであった。ところが今年の小6は算数はかなりできると見ていたのに、過去問全国版の出来が悪すぎる。作文などはとてもまともな文とは思えない。理科的問題はほとんど放棄している。
 過去問全国版が使えなければ過去問合格法は使えまい。
 そこで私は考えました。こうなれば本丸から攻めてゆくしかないと。それで私はたまたま都立の良問を材題に制作していた「竹の会入会テスト」レジュメシリーズを進化させていくことにしたのです。こうなったら都立のすべての難問を私が解き明かしてみせようと。そして作文のまるっきり書けない子たちの対策として作文指導も指導の中心に入れよう。そして理科の知識を課題として提供し深めさせよう。概ねこういう作戦です。
 そうなると過去問全国版はどうなるのか。私は今都立の問題解説を私の視点で執筆しています。その私の目に適った全国版の中の問題に詳細な解説を付した上でとにかく理解することに重点をおいて家庭学習を徹底させようと考えたのです。
 そういうわけで過去問合格法はドクター・ストップとなりました。そして私は竹の会指導の中核指導法である「レジュメによる指導」によって、子どもたちを効率的に都立型の問題で「訓練する」こととしたのです。
 私は私のレジュメ指導法の根幹にあるレジュメの仕上がりにとことんこだわっています。
 これこそが竹の会指導の真骨頂といえる作品作りに日々取り組んでいます。
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