草枕

都立中高一貫校・都立高校トップ校 受験指導塾「竹の会」塾長のブログ
※2015年10月より竹の会公式HP内にブログ移転

完成度の高い竹の会の割合指導技術

2008年12月15日 00時44分56秒 | 
 小学生に割合を理解させるということをライフワークとしてもう十数年の歳月は流れたであろうか。もともとが高校入試指導のプロフェッショナルとして完成度の高い指導をめざしてきた。かつての竹の会には小学生はほとんどいなかった。時折舞い込む小学生のために研究することはあったが,たいてい慶応などの高偏差値校を受験するいわゆる「できる」子どもばかりであった。しかし, 時として「どうにもできない」小学生の指導を任されることもあった。かつての私は能力的に無理なものは無理という信念があったと思う。しかし, 長い間には実に様々な小学生に出くわしてきた。その指導の中から,「できない」小学生指導に関心を持ち始めた。どこまで指導で救えるかそういうことを考えるようになった。できない小学生を相手の実験的指導が何年も続いた。様々な試みが失敗してきた。様々な文献を読んできたが, 実は世の中にはあまりにできない小学生のために書かれたテキストは皆無に近いことがわかってきた。中学受験用のテキストはごくあたりまえの割合の説明に終始する。つまりはこれでわからなければ後は知ったことではないというわけだ。こうして私は自分でテキストを開発し, 方法を研究していくしかないことを思い知らされる。とはいっても「能力的にダメなものはどうしょうもない」という大前提がなくなったというわけではない。以前には救えなかった子どもたちを少しは救えるようになってきたということである。割合を自ら理解するというのは, 見方を変えれば思考力が高まってきたということにほかならない。割合に頭を悩ますというのは, 常に頭を「使う」ということである。頭を使うということが大切なら割合に限ることもない。思考のひだを包含する問題ならなんでもいい。そういうわけで最近の「思考の素」は特に割合に限定はしない。基本的に推理思考を「使う」場面がセットされていればOKである。特に自慢できるのは, できない小学生の指導技術が とくにこの2,3年の間に飛躍的に進歩したということである。私の最近の心的変化はといえば指導を見切ることに何がしかの自信めいたものが見えてきたということであろうか。願わくば, 竹の会が割合ひいては思考育成において比類なき塾として存在し続けることを祈りたい。

後記
冬期指導の申込は今週で打ち切ります。現在申し込まれた熱心な子どもたちにこの冬を全力をもって捧げたいと思います。
ありがとうございました。
この記事についてブログを書く
« 冬期指導の意味 | トップ |  寒さが本格化 »