草枕

都立中高一貫校・都立高校トップ校 受験指導塾「竹の会」塾長のブログ
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現代の迷信

2015年06月29日 12時10分32秒 | 
 おはようございます。まるで初秋のような朝でした。ベランダから流れこむ風は冷たく爽やかで、たとえ一瞬の天の悪戯としても人の及ばぬことと喜ばずにはいられません。
 昨日は、中3の一人と一人いる中2に平成27年実施の都立の共通問題の数学を解かせてみました。中3が89点、中2が77点でした。中3はわたしの「高校入試問題撰」の解き直しに入っていること、中2は終わったばかりでまだ解き直しに入る前ですが、今の力を測ってみました。思った通りです。わたしの想定した通りになっていました。ふと思うのです。世の中の塾というのは、いったい受験だなんだと何を騒いでいるのだろう、と。わたしに言わせればこれをこれだけやればこれだけの点がとれるようになる、すべてわかっていることなのです。
 英語なら、「新英語指導案」を3回ほど回して、英文解釈をやる。竹の会では、まず、プログレスの副読本を使う。次に、日英社の高校用英文解釈初級という薄いテキストを使う。だいたいこれだけで共通問題の英語なら十分だ。さらに深めるには、英語読み物を使うのがいい。この選定は難しい。難しすぎると失敗するし、易しすぎると力にはならない。これは企業秘密としておきます。最後に、竹の会では「入試英語指導案」を使う。これは50回くり返しを目標にしてほしい。これで英語はもう心配ない。共通英語なら100点でしょ。独自だって、私立難関だって、70%はとれる。
 数学は、竹の会なら「高校入試問題撰」をまず7回解き直すことである。共通問題の数学ならこれで終わりだ。
 都立の過去問は5年分くらい実力試しに使えば十分。バカみたいに過去問をやる受験生がいるけれど無駄でしょ。
 理科や社会は、中2の夏から中3になる直前までに終わらせる必要がある。その場合の方法もはっきりとしている。
 国語は漢検は2級をめざせばいいでしょう。普段から新聞を読み、本を読み、偏向的な考えを捨て、全体を視野に入れた思考をするようにしなければならない。
 受験国語とは、何か、よく知る必要がある。特に、何をやる、ということもない。
 こうした想定の通りにやっていけば自然に仕上がる。ただそれだけのことである。
 何を夏期講習だなんだと大騒ぎしているのか、大手の喧伝にのってあわてふためくのは意味がない。やるべきことをやっていけばいいだけの話しである。
 大手ですごいテキストをもらって、これをやれば受かると信じるのは勝手だが、現実はそうはならない。
 少なくとも竹の会の親御さんはそういうことはないかと思いますが、世の中の親というのは、なんとも迷信深い人たちなのだと思う。熱が出たら祈祷をしていた江戸の民を笑えない。
 現代の迷信は根拠のない情報に洗脳されて、本人はいたって本気で何の誤りもないと信じ込んでいるのがミソである。
 迷信というのは、透かしてみれば、「自信のなさ」の表れであり、「疑心暗鬼」が迷信を支え、強固な精神となって表れるだけに厄介である。
 高学歴のオームの信者に見られたように、あるいは芸能人の得体の知れぬ宗教による洗脳に見られたように、「自信のなさ」と世の中の不信と疑心暗鬼がもたらす相乗効果で形成される迷信がモンスターとなる。
 迷信にしがみついた人を説得することほど虚しいことはない。それが迷信にすぎないことをいくら説明しても結局は受けつけない。
 竹の会ではかつて入会試験に合格しながら最初から入会する気などなく大手に行くのだなと思わせる人がいたけれどなにやら「大手絶対迷信」に囚われているのが、あまりにも見て取れて苦笑ものであった。今の親の多くは世の中に疑心暗鬼となった結果、それはもちろん自信喪失の表れであり、親自身が何をしていいのかわからないということなのであるが、学歴迷信を強制しているようにも見えなくはない。
 子どもに目的とそれにいたる道筋を示してやることもなしにただ勉強を強いるのは子どもには苦痛以外の何ものでもない。
 勉強を強いるというとき、迷信に取り憑かれた親は大手やその他塾の目的・効果もわからないカリキュラム・膨大なテキストをも盲信し、これをやれば受かる、これをやらなければうからない、という新たな迷信を作り上げていくのである。
 子どもにとっては「わかる」を積み重ねながら進めて行くことこそ大切なのに、いつしか他者の作り上げたプログラムに自分の子どもを強制的にあてはめて改造しようとする。バカ親の極致である。
 現代は迷信に満ちた時代である。科学がどうの学問がどうのと言うけれど、科学者も学者も迷信からは逃れられない。一般の人たちが溢れるがせ情報に自身の自信のなさと疑心暗鬼からたちまちもっともらしい迷信を作り上げてしまう。健康診断迷信、薬迷信、・・・尽きない。
 


 
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