「国内随一のテクニシャン」としての評価を不動のものに
しつつある安定王者の本望が、元日本フェザー級王者の大之伸を
迎え撃った一戦。
驚異的な手数が売りの大之伸が、予想通り出だしから積極的に攻め、
本望もいつも通りの素晴らしいディフェンスを披露する。
お互いコンディションも良く、好試合になりそうな予感が漂う。
特に、フェザー級時代は常に10kg以上の減量に苦しんでいたという
大之伸は、まるで水を得た魚のように動きがいい。
ところが試合は5ラウンド、本望の左眼上からの出血により、唐突に
幕を閉じてしまった。そして負傷判定により、本望が防衛を果たした。
本望は8度目の防衛。これは日本スーパー・フェザー級の新記録だ。
実は、このところの本望は毎回のように目を切っているので、今回も
いつ切れるのか内心ハラハラしていたのだが、やはりこのような結果に
なってしまった。勝った本望にも、敗れた大之伸にも不満の残る試合だったし、
お客さんもこれでは欲求不満だろう。パンチ力こそないものの、その技術レベルの
高さから「世界」も期待される本望だが、実力以前にまずこの切れ癖を何とか
しないことには今後が大いに不安だ。
かくいう僕も、本望のボクシングに魅せられている人間の一人だ。少し大袈裟
かもしれないが、その身のこなしは芸術的でさえある。更に大袈裟に言うなら、
ボクシングというよりも、芸術作品を見るような期待感で本望の試合を楽しみに
しているのだ。その優れた芸術が、こんな形で終わってしまっては本当に残念だ。
しつつある安定王者の本望が、元日本フェザー級王者の大之伸を
迎え撃った一戦。
驚異的な手数が売りの大之伸が、予想通り出だしから積極的に攻め、
本望もいつも通りの素晴らしいディフェンスを披露する。
お互いコンディションも良く、好試合になりそうな予感が漂う。
特に、フェザー級時代は常に10kg以上の減量に苦しんでいたという
大之伸は、まるで水を得た魚のように動きがいい。
ところが試合は5ラウンド、本望の左眼上からの出血により、唐突に
幕を閉じてしまった。そして負傷判定により、本望が防衛を果たした。
本望は8度目の防衛。これは日本スーパー・フェザー級の新記録だ。
実は、このところの本望は毎回のように目を切っているので、今回も
いつ切れるのか内心ハラハラしていたのだが、やはりこのような結果に
なってしまった。勝った本望にも、敗れた大之伸にも不満の残る試合だったし、
お客さんもこれでは欲求不満だろう。パンチ力こそないものの、その技術レベルの
高さから「世界」も期待される本望だが、実力以前にまずこの切れ癖を何とか
しないことには今後が大いに不安だ。
かくいう僕も、本望のボクシングに魅せられている人間の一人だ。少し大袈裟
かもしれないが、その身のこなしは芸術的でさえある。更に大袈裟に言うなら、
ボクシングというよりも、芸術作品を見るような期待感で本望の試合を楽しみに
しているのだ。その優れた芸術が、こんな形で終わってしまっては本当に残念だ。