1004話)応県の木塔

話題を変えます。応県の木塔です。正式な名称は仏宮寺釈迦塔といいます。大同市の南南西、直線距離で60km弱の応県の県城にあります。以前は雁北地区に属していましたが、1993年の行政区画改革で、大同市の隣の朔州市に属することになりました。でも、各種の観光案内等では、大同地区に含めています。

着工したのは遼代の1056年ですが、現在の形に完成したのは1195年だと言われますので、およそ140年もかかっていることになります。高さは67mあまりの八角塔で、径は30mだそう。外観は5層ですが、内部は9層になっているそうです。以前は観光客も3層まで登ることができましたが、いまは禁止され、内部は1層だけしかみることができません。

斗栱(ときょう)と梁など木組みだけで建てられており、鉄釘などは使われていなかったそうです。材は主としてカラマツ(落葉松)のようです。正確かどうかよくわかりませんが、現地できいたら、「懐仁県の金沙灘のあたりに森林があった」という答えが返ってきたことがあります。日本の仏教寺院などのほとんどはヒノキで作られています。それに比べると中国の寺院は大雑把な印象がありますが、木材がちがうことも原因なのでしょうね。
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