050)加藤登紀子さんの大同訪問

 国連環境計画(UNEP)親善大使の加藤登紀子さんが、中国訪問の貴重な時間を割いて、7月21日、大同の私たちのプロジェクトを回って激励してくれました。
 最初にワゴン車を止めたのは北京の水源の桑干河。最近7年のうちでは水が多いものの、流れとまではいかず、水質は悪化しています。水問題の深刻さを実感してもらったことでしょう。
 渾源県呉城郷はアンズの収穫の真っ最中でした。94年から私たちが協力してきたところで、村はその後600ヘクタール、50万本まで植え広げています。赤や黄色に熟した実が枝もたわわになっていますが、ことしは裏年で昨年には及ばないそう。それでも1畝(6・7アール)あたりの収入は1千元で、従来の雑穀にくらべ10倍になります。
 雲崗の石窟を参観したあと、私たちの拠点の環境林センターで、育苗や汚水処理のようすをみてもらいました。悪臭のする濁った水が、簡単な設備できれいになるのに驚いていました。
 人見知りしがちな農村のこどものなかに彼女はスーッと入りこみ、もみくちゃにされました。夕暮れの環境林センターでは、従業員を前に「知床旅情」をはじめ数曲の歌を披露してくれました。粗末な設備と少数の聴衆にもかかわらず、彼女は全力投球。
 日中戦争で大同が深刻な被害を受け、対日感情がよくなかったことを話すと、加藤さんは「そういう話をもっと聞きたかった」。
  (2004年8月5日号)
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