300話）ササユリ

中国のユリのなかまを2つだしたので、ここらで日本の代表選手の登場。私の独断による選考ですが、同調してくださる人も多いでしょう。ササユリです。関西では6月下旬がシュン。先週末はしごとが集中していたんですけど、それを振り切って、ササユリをみにいくことにしました。

私たちの山歩きコースに、何か所か、ササユリをみてますけど、それでは当たり外れが大きすぎる。ことし最後のチャンスですから、安全第一で、六甲高山植物園にしました。海抜800mほどのここでも、ピークをすぎたくらいでしたから、よそでは、とっくに終わっていたでしょう。

ササユリをふやそうと、努力されているんでしょうね。ずいぶんとふえてきました。なかの1本がこれ。5つも花がついていますよ。たいていは１つで、2つ3つのものがめずらしいくらい。

自然のものはほんとに減りましたね。私のこどものころは、大山のふもとの山にもあちこちにあったんですけどね。美しさにひかれて、球根を里にもってきても、やがて消えてしまいます。近所の園芸店でいまも、ツボミのついた鉢植えを売ってますけど、それが咲いたとしても、翌年は消えてしまいます。

立花先生によると、ウィルスが原因だそう。そういえば、ユリ科のものにはアブラムシがよくつきますね。それからヒトの皮脂でも感染するそう。ヒトが触ったら、ダメなんだそうです。