301話)アマガエル

 ミツバチが減ったことが話題になっています。千葉の親戚は、カボチャに実がつかなくて、たいへんだといっています。交配するものがいなくなった。そういえばわが家でも、毎年巣をつくっていたアシナガバチがいなくなったのは、何年前からでしょう。

 ハチだけではありません。ミノムシがいなくなりました。カタツムリもみません(ナメクジはたんさんいます)。ミズスマシがいません。ヘビもほんとに少なくなりました。そしてカエル……。

 そんなことを考えているときに、なんと、アマガエルがいたんですよ。庭の鉢植えのシャクナゲの葉に。梅雨の雨に濡れて、しっとりしていました。鳴き声をきけたらもっとよかったけど、それはなかった。

 周囲の環境で、とてつもない変化が起こっているように思います。でも、多くの人は、ムシやヘビやカエルとのふれあいが、もともと少ないから、気づくこともないかもしれません。とくに若い人は、いなくなったあとしか、知りませんからね。

 なにかが突然あらわれると、だれでもすぐに気づきます。なにかがいつのまにか、なくなったり、いなくなったりしても、私たちはなかなか気づきません。人間の大脳の構造のなかに、環境問題を引き起こす根源があるのでしょうね。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« 300話)ササユリ 302話)定年後... »
 
コメント
 
コメントはありません。
コメントを投稿する
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。