437話)はじめての植栽活動

 起工式のあと、参加者でさっそく植栽に取り組みました。「植物園」を冠するのですから、いろんな種類の木を植えたいんですけど、そんな苗木の準備はどこにもありません。地元で一般的なアブラマツ(油松)の苗木を植えるしかありませんでした。

 立花吉茂先生は、交野市私市にある大阪市立大学理学部付属植物園をはじめ、いくつもの植物園建設にかかわってきた人ですが、その先生がよくいわれました。動物園だったら、珍しい動物を何頭かつれてきたら、それで開館し、人を呼ぶことができますが、植物園はそうはいきません。種を集めてきて、それで苗をつくり、育てていくしかありません。時間がかかるのです。たしかに先生のいわれるとおりです。

 このとき植えたマツは、大きなものは4m近くになっています。去年の秋、その根本近くで、キノコを採種しました。チチアワタケやヌメリイグチで、どちらもマツと共生する菌根菌です。キノコが生えるのは菌根菌が十分に育った証で、そのころになるとマツの成長もぐっとよくなります。
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コメント
 
 
 
Unknown (土八路)
2010-02-16 07:17:08
雲岡行きの街路に、松を植えた時、牛の糞が入れられたようです。それは菌根菌の技術だったと思っています。
けど、今年城東に植えた木は、私の見たことによるとそんなことをしませんでした。なぜですか私も分りません。
 
 
 
マツは痩せ地がすきです (高見)
2010-02-16 09:31:22
マツは痩せ地がすきです。私は一昨日、松林の手入れに参加してきました。林の表面に積もった腐葉土を取り除くのがいちばんたいせつなことだと教わりました。土が肥えてくると、マツは弱り、そのうちに虫害や病気が発生して枯れてしまいます。また、チッソが多いと、菌根菌はつきません。マツに肥料をやるのはとんでもないまちがいなんですけど、日本の専門家がそういう話をしても、中国ではなかなか聞いてもらえません。
 
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