824話)何本か標本を伐る

 南天門自然植物園のなかで、ここにある代表的な樹木のナラなどを数本伐って、標本にしました。伐ったのは、陰坡、陽坡の2か所につくった生育調査区の近くで、もちろん調査区の外です。まずは年輪を解析します。おもしろいことに(あたりまえのことですが)、降水量の多い年は年輪幅が広くなり、旱魃の年は狭くなります。

 それから、周囲が開けていて、陽光をよく浴びているときは成長がよく、逆に周囲に木が茂ってきて、陽光を遮られるようになると、生育が止まります。そのあたり、植物というのは、ほんとに正直ですね。

 調査のためとはいえ、伐った木は生命を失います。ですから、めったにやれることではありません。伐った木は、管理棟まで大事に持ち帰り、そこからさまざまな調査を実施しました。
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