177話)高見の中国語

 ことしの春から、テレビ取材がつづいています。7月15日に実験林場・カササギの森での整地作業を撮影することになりました。現場について、ディレクターの張森さんから、「いっしょに働いている人と交流している場面も撮らせてください」と注文がありました。えっ、急に言われても、きょうは通訳の王萍さんがきてないじゃない。
 いっしょに働くなかに李愛がいて、彼とはもう6年のつきあいですから、なんとかなるでしょう。毎冬100羽以上もつかまえるウサギ取りの名人で、「もう食べたくない!」なんて言ってる男です。
 故郷の話でもきくのが無難ですね。陽高県長城郷正辺堡村の出身だそう。たいていの漢字の発音は1つだけですが、「堡」には、bao、bu、puという3つの発音があり、この村はbuで、周囲を土やレンガの壁で囲まれている、という意味です。で、私が「いまでもちゃんとあるの?」ときくと、「レンガははずして家を建てるのにつかっちゃったけど、土の壁は残っている。1辺が1kmもあり、整備して観光開発の準備をしている」なんて答えが返ってきました。
 そしたら、北京生まれの張さんが、「えっ、高見さんはわかるんですか?」とびっくりしました。彼は、まったくわからなかったそう。なまりがきついですからね。私はここで覚えた中国語ですから、きくほうはある程度できます。でも、しゃべれない。
 こんな場面が放映されたら、バカにされちゃいますよね。私の中国語がいかにだめかって。いや、中国人にもわからないくらいですから、「すごいな、方言までちゃんと話せて」というふうに誤解していただけるかもしれませんね。
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