075)新しい苗圃

 私たちの協力拠点=環境林センターは20ヘクタールあり、零細NGOの苗畑としては十分なはず。でも第2の苗圃建設が長年の念願でした。環境林センターは土壌の粒子が小さすぎるうえに富栄養化していて、広葉樹は問題ないんですけど針葉樹の育苗には適さなかった。むずかしい環境ですから、苗圃も2つあって2本足で歩けると安心なんですね。
 国際協力機構(JICA)の草の根技術協力事業を受託し、新しい苗圃の建設をはじめました。7ヘクタールのはずだったのに、測量をごまかして実際は8ヘクタールだそう。このあたりがいかにも大同です。
 昨年9月から整地をはじめ、管理棟と作業道の建設、井戸掘り、電力導入などを土壌が凍結するまでに完了し、春からの育苗を可能にしました。そして3月31日、日本からのワーキングツアーも出席して盛大な開所式をもちました。銅鑼・太鼓の演奏、花火、爆竹は欠かせません。
 苗圃の正面に白登山がみえます。漢の高祖・劉邦が匈奴の冒頓単于に7日7晩包囲され、命からがら逃げ出した歴史的なところ。名称に「白登山苗圃」を提案したら、漢族にとっては歴史的な恥ですから彼らは気乗り薄。でも最終的に「白登育苗基地」の看板がかかりました。
 4月からはトウヒ、マツ、トショウなどの育苗がはじまっています。このようなプロジェクトの経営能力も備わってきたのです。
  (2005年6月5日号)
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