1348話)私のこどものころ 秋の山

 秋の山

秋の山にはいろんな実がなりました。代表はクリですね。シバグリは、実は大きくありませんけど、甘くておいしかった。採ってきてすぐ食べるだけでなく、ゆでるか焼くかして、針で糸を通してつなげて乾燥したものを、カチグリと称して正月に食べました。ほんとにカチンカチン。

アケビもよく食べました。とにかく甘いものに飢えてましたからね。種がやたら多く、食べるところはちょっとしかないけど、見つけたらかならず食べていましたよ。エノキの実なんて、ちっちゃくてスカスカなのに、木登りをして食べました。そのなかまのムクなんか実がずっと大きいんですけど、私の故郷にはありませんでした。

ドングリのなる木はたくさんありますけど、あれはしっかり処理しないと食べられません。シイの実は軽く炒るだけで食べられます。すぐ近くの観音堂の境内にたくさんシイがあったので、よくひろいに行ったものです。

父親がやっていた梨畑のすぐそばに旧名和町のスポーツセンターができました。15年以上まえ、加藤登紀子さんが大同にきたんですけど、その直後にスポーツセンターを会場にコンサートがあったそう。加藤さんが町長に、大同に行ったことを話したら、その人はここの出身です、と言われたといって、加藤さんから毛筆の手紙をいただきました。

そこの敷地にシイがあり、りっばな実がたくさんなるんですね。その季節に帰ったときは、かならずひろいにいきます。
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