821話)陰坡(インポー)と陽坡(ヤンポー)

 樹木がよく育つのは日陰斜面「陰坡」(インポー)だといいました。この写真では左下にちょっとだけ写っています。それにたいして日向斜面は「陽坡」(ヤンポー)です。こちらは植物の育ちがずっと悪いのです。原因は乾燥がひどいこと、日較差が大きすぎることです。

 マツはふつう楊樹といって、日のあたるところでないと育たないことになっています。でも、ここでは「陰坡的松樹、陽坡的柏」といいます。歌うように、「インポーダソンシュー、ヤンポーダビャア」ですね。柏はバイというんですけど、それがなまってビャア。マツは日陰斜面に、コノテガシワは日向斜面に、ということ。でも、コノテガシワだって、陰坡のほうが育ちはいいのです。なんとか耐えられる、といったところ。

 木や草が育っていないと、雨のたびに土が流され、岩盤がむき出しになります。そのために陽坡はなおさら植物が育たない。悪循環ですね。大同の山はどこもそうですし、この霊丘県でも陽坡に木の生えているところはほとんどありません。

 ところが、この南天門自然植物園、陽坡にもけっこう樹木が育ってきたんですよ。こういうところはマレなのです。
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