302話)定年後の楽しみ

通りかかるたびに、いつも人の集団があります。私は「大同中でいちばん人口密度の高いところだ」といっています。それは、善化寺のまえの小さな公園。公園と呼ばれたら、自分で赤面するかもしれないほどの、小さなスペースです。

 中国の伝統楽器を奏でる人たち。歌をうたったり、踊りをしている人たち。さまざまなグループが集まっていますが、中高年の人たちがほとんどで、若者の姿はありません。おそらくは定年退職後の人たちなんでしょうね。ゆったりとした時間が流れているようで、いつもバタバタしている私は、うらやましく思いますよ。

 日本では、集団で楽しむような、こういう風景はちょっとみませんね。と、そう書いたとたんに、そうじゃないな、自分がそういうところに縁が薄いだけだ、という反省がおこりました。日本でも、山歩きをしている中高年の集団にはよくであうようになりました。いろんなサークルもたくさんあります。後者は、たいていは室内の活動です。

 そういうふうに考えると、大同にかぎらず中国には、ふつうの市民が集まって活動できる場所がかぎられているように思うのですが、いかがでしょう。そのぶんが、公園なんかにあふれてくる。
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