603話)ナラの大苗

 ことし8月のことです。大同の市内から大同県にむかう途中、広葉樹の大苗を積んだトラックが停まっていました。えっ、なんだろう? あわててクルマを停めて、みにいきました。

 私のみたところ、モンゴリナラ(蒙櫟)です。苗を運んできた運転手にきくと、「橡樹だ」といいます。それにたいして私は、ムキになって、「いや、これは蒙櫟だ!」と言い張りました。北京に帰ってから調べると、橡樹というのは、ナラ類の俗称のようですね。私も、あんなにムキになることはなかったのです。

 樹高10m、胸高直径20㎝といったところでしょうか。1台の大型トラックに4~5本ずつ積まれ、おおいもなにもありません。もうちょっとていねいに扱えないものかと思うのですね。そしてあと2か月もすれば落葉するでしょうから、そのあと移植したほうが活着しやすいでしょうに。

 どこからきたのかときくと、河北省の承徳からで、山採りの苗だそう。いや、日本の感覚では、こうなったら苗とはいえないでしょうね。こういう大きなものを、見かけ上はきわめて無造作に植え換えて、それがけっこう着いています。承徳の山に、こういうナラがどのような森林をつくっているのか、みたくなりました。

 それはともかく、こうやってナラが市内に植えられるのは、うれしいことです。武春珍所長は「大同市で最初に植えられるナラがこれです」といいました。植える場所は、新しく修復された城壁の外側のよう。春になったら、みにいこうと思います。
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Unknown (土八路)
2010-11-16 21:04:06
移植那么大的树,能够成活的很少。
这就叫“折腾”,反正花的是纳税人的钱,领导不心疼。
这就是中国领导人做事的方式,“越大越好”。
 
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