935話)北京の水

2004年に北京で開催された日中民間水論壇での私の発言の題は「後ろ姿の北京は砂上の楼閣?」だったんですけど、もっと過激な表現も北京にはあったのです。具体的な名称をあげると、「な~んだ」ということになりますので、ビルの名称は隠します。屋上にこのような大きな看板がありました。

「水…明日もまだあるだろうか」とあるのです。

そして、そのときの北京市水利局の幹部の報告は驚くべきものでした。そのさいに使われたパワーポイントのデータを私はもらってきました。前回の、官庁ダム、密雲ダムの取水量の変化もその1つですが、そのほかにもいろいろあります。

北京大学などで講演したとき、私は自分の報告のなかに、それらのデータも入れておきました。あとで回収された学生や先生の感想文のなかに、「こういうことは初めてきいた。外国人の、しかも日本人からきいて初めて知ったのは、中国人として恥ずかしい」といった内容のものがたくさんありました。

そうそう。そのときの講演を私は、「ひょっとするとみなさん驚かれることばかりだったかもしれません。今日の私の話を信じる必要はありません。人の話を信じるより、自分で調べることのほうがずっと重要です」と締めくくりました。
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