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264話)遺跡の修復

 大同でも、その周辺でも、遺跡の修復や復元がさかんです。とくに目立つのが城壁や城門。多くは明代に修建されたもので、大きな灰色のレンガが張られていたようです。しかし長い年月のあいだに付近の住民がそのレンガを持ち帰り、家屋や塀をつくってしまいました。残ったのは黄土の壁だけ。だんだんと風化がすすみます。

 観光開発にどこも力をいれているんですね。古城や堡塁は重要な資源ですから、見逃すことはありません。新しくレンガを焼き、それで修復・再現が一斉にはじまりました。それだけの資金的な余裕がでてきたともいえるでしょう。

 写真は朔州市右玉県の殺虎口の近く、古い堡塁の門の修復作業のようすです。このようにして修復されたところがたくさんありますが、あまり感心できないんですね。そこだけとってつけたように新しくなる。全体の調和がくずれてしまいます。

 これ以上の風化を防ぐことは必要でしょう。いや、自然のなりゆきにまかせるべきだ、という考えもあるでしょう。いずれのばあいにも、そこに流れてきた時間が刻まれているからこその遺跡でしょう。修復が破壊にならないともかぎらないのです。
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