センチメンタル・ヴォイス―鋼殻のレギオス〈3〉 (富士見ファンタジア文庫)雨木 シュウスケ富士見書房このアイテムの詳細を見る |
「鋼殻のレギオス(3)センチメンタル・ヴォイス」雨木シュウスケ
電子精霊とエアフィルターによって守られ移動する自立型移動都市(レギオス)の燃料・セルニウム。無限ならざる鉱山を巡って各都市は「戦争」という名の武芸者同士のチーム戦を繰り広げる。汚染獣から、時には人から身を守るため、武芸者はいなくてはならないものいなければ育てなければならないもの。なのに、武芸の本場・槍殻都市グレンダンで12人しかいない天剣授受者を務めたことのあるレイフォンは、自らを嫌い、呪っている。それはかつてレイフォンが犯した罪のせいだ。
グレンダンを追われ、ツェルニに潜み、普通の人間として生きようとするレイフォンは、しかしその能力のせいで今も汚染獣との戦いの最前線に立たされている。
でも、今は1人じゃない。
とまで強固な信頼を築けているかというと微妙だが、少なくとも17少隊の面々はレイフォンのことを慕ってくれてきている。ハーレイ、シャーニッドははっきりと口にも態度にも出さないが、たびたび危険を共にしてくれるし、フェリは何かとレイフォンにからみたがり肩車(!)をせがんだりするし、ニーナにいたっては「世界中が敵に回ってもおまえの味方だ」などと、告白ともとれるような恥ずかしいセリフを臆面もなくいってのける。ナルキ、ミィフィ、メイシェンの3人娘以上に今後苦楽を共にしていかなければならない仲間との距離が縮まったことで、一気に話が面白くなってきた。
レイフォンの過去を知るゴルネオとの再会。遙かグレンダンの地よりレイフォンのことを思うリーリンの命の危機。活路を見い出せつつある対抗戦。と、第3巻は内容充実!
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