県中総体卓球競技が、16・17日県民体と同期日で久慈市民体育館で開催された。
今年は震災の影響で、日程や会場が変更になりいろいろな部分で影響が大きかったようである。
男子団体は、花巻北中が石鳥谷中との花巻対決を3-2、しかもラストもセットオールの11-9と、決勝戦としてはまれに見る大接戦の末制し2年連続3回目の優勝を決めた。3位には2枚看板の猿沢中、4位には巻堀中が嬉しい入賞を果たした。
一方女子は、今年度から大野第一と第二が統合された新生大野中が注目を集める中、いよいよ宮古一中との決勝対決となった。
戦前では、被災地宮古一が大野に対してどこまで善戦できるかどうかと思っていたが、宮古一中のチームは強い気持ちで大野に立ち向かって行ったのである。
前半は1勝1敗の対で、勝敗のカギを握っている3番ダブルスは案の定大接戦となったが、宮古ペアが踏ん張り3-2で大野ペアを下し後半戦に入った。
4番は大野が3-0で勝ち、いよいよ勝負はラストの宮古主将でエースの小川対大野も2枚看板の一人実績のある松浦であり好勝負が期待されたが、ここは小川が実録を発揮し3-0で松浦を下し3年ぶり3回目の優勝を勝ち取った。
被災地宮古一中が優勝したことは非常に驚きであった。
全国中学選抜を目標に猛練習を続けてきたチームにとって、3,11は本当につらい出来事だったに違いないし、それからの練習環境や子どもたちの精神状態を考えるとこの優勝はとてつもない偉業といえる。心からおめでとうと言いたい。
もう一つこの優勝の陰には、ベンチワークのしたたかさも垣間見れるのであり、それはチーム戦でエースで主将の選手を5番に置くという究極のオーダーだったからである。
ある意味、誰しも(多くの監督やコーチ)がこのオーダーを考えるが、「ラストまで回らなかったら後悔する」とかが頭をよぎりなかなか決断できないのが普通なのである。
おそらくは、監督・コーチと子ども達の信頼関係やチームとしての完成度が高かったのだろうと推察する。あっぱれ!である。
しかし、敗れた大野も宮古一に負けず劣らずの力があることは周知の通りなので是非東北大会では全国を目指してがんばって欲しいと思っているし、高校男子の専北も高田に敗れはしたが、その後立ち直り東北大会では全国大会の出場権を勝ち取ったのである。
男子個人戦は、大方の予想通り大槻・皆川の猿沢対決となったが、今回は大槻が0-2からの大逆転劇で皆川を下した。3位には村上(高田一)、4位には高橋(石鳥谷)が入賞した。
一方女子個人戦は、今年の中3は黄金時代と呼ばれ将来有望な選手たちが多くいる年代であるが、優勝候補の筆頭高橋梓海(大野)が準決勝の今野実紗季(大船渡一)に2セットを落としただけで、決勝も昨年と同組合せの佐藤(東山)を3-0と圧倒的な力で下し2連覇を遂げた。
もう一人の3位には、準決勝で佐藤に2-3ともう一歩まで迫った松浦(大野)が入賞した。
私事になるが、今野実紗季(大船渡一)の母親も中総体で同じ3位に入賞しており、母親を指導した私にとっては非常に嬉しい知らせであった。しかも実力者の高橋から2セットを奪う活躍で東北大会が楽しみである。
また、ベスト8に入賞した菅生美桜(花巻)も小学校時代は今野や金野美喜(大船渡一・東北大会進出)と大船渡で一緒に練習をし私もボール上げなどをしていたし、母親も教え子であり本当に2重に嬉しいことである。
そのほかにも男子個人戦には、佐々木・松坂(大船渡一)の二人も出場、合計4人の教え子の子どもたちが活躍する姿は、まるで孫の活躍を見ているようで何ともいえない嬉しい気持ちになるのである。
ガンバレ孫達!