2012年7月21日から運行を開始した「秋田市中心市街地循環バス『ぐるる』」。
※秋田市が運行主体で、中央交通に運行業務を委託しているもの。中央交通が自発的・主体的に走らせているのではない。
買物広場・秋田駅西口から広小路、通町、土手長町、南大通りを経て買物広場へ戻る、片方向の環状運行。運賃は100円均一。
1周20分で、9時から16時台までほぼ20分間隔(3回だけ40分間隔になる)で運行。
当初は試験運行だったものが、後に正式扱いになり、専用塗装の車両も登場(ぐるると命名されたのもこの時)している。※一般路線バスと同じ塗装の小型バスで運行される場合もあるので、利用時は注意。
※ルート等はこの記事など、車両はこの記事など参照。
ぐるるは、これまで設定がなかった秋田駅・通町と南大通り・中通病院を結ぶ初めての路線バスであり、この区間の利用者がわりと多い。通町・大町→駅へは、一般路線バスより遠回りになるためか、さほど利用者はいない。
秋田市民の高齢者は、一般路線バスも100円で乗車できる(秋田市高齢者コインバス事業)ものの、秋田駅→通町・大町と利用する時に、重複ルートの一般路線バスが減便されかつ時刻が不均一で覚えづらいので、(ほぼ)20分の等間隔で運転されるぐるるが利用しやすいと話す人もいる。
運行開始から3年経ち、沿線住民、沿線の病院への通院客などにはある程度定着し、リーフレットを持った旅行客が乗っていることも少なくない。
その一方、時間帯によっては乗客が1~2人(ゼロのこともなくはないが多くはない)の便もちらほら見受けられる。一般路線が大幅減便される元日なども、ガラガラで通常通り運行される。ぎゅうぎゅう詰めで牛島や新国道方面へ向かう一般路線バスを空席だらけの車内から見て、とても申し訳ない気持ちになったこともあった。
だからと言って、これ以上ぐるるの運行間隔が開くと、待ったより歩いたほうが早い状況になり、存在意義が薄れてしまうと思う。
また、駅から通町・大町通りまでは一般路線バスとまったく同じルート・停留所なのは、芸がない。一般路線バスとは違う道を通って“差別化“して新たな需要を呼び起こせそうにも感じるし、通町~交通公社前をすっ飛ばしてショートカットしてしまう通町でのイベント時の迂回運行も一考の余地があると思う。【28日追記】広小路の通行止め時は南大通り→通町→南大通りという遠回りになるのも同じく。
今春の市議会議員選挙では、循環バスのルート見直し(使いやすくする方向で)を公約の1つに掲げて当選した新人議員がいたので、期待したいところである。
さて、中央交通のホームページに7月17日付で「中心市街地循環バス(ぐるる)の運行時刻改正のお知らせ(2015.8.1改正)」が掲載された。どこがどう変わるのか期待と不安で見た方がいたかもしれないけれど、秋田市のホームページや同日付広報紙には「1~3分程度運行時刻が変わります。」とあり、軽微な変更であることが分かる。減便・増便などはない。
循環バス運行開始後初となるダイヤ改正の変更内容を見てみる。
ぐるるでは、曜日や時間帯に関係なく、すべての区間の所要時間は同じ。
だから、「秋田駅西口は03分、23分、43分発」などと覚えやすい。多くの都市の循環バスのダイヤはこの方式で、だからこそ利用しやすい。
8月1日の変更後もそれは変わらないが、一部バス停間の所要時間が見直される。
秋田駅西口→千秋公園入口、大町通り→交通公社前、南大通り・中通病院前→市民市場前がいずれも2分から1分に短縮。
合わせて3分が浮くことになるが、次便の買物広場始発時刻はそのまま。つまり、市民市場前→買物広場が従来の2分から5分に延びた。
これだけの変更。
したがって、千秋公園入口~大町通りの各バス停で1分、交通公社前~南大通り・中通病院前の各バス停で2分、市民市場前で3分、それぞれ従来より早発となる。
例えば、通町とねぶり流し館前は、従来「08分、28分、48分」→8月から「07分、27分、47分」などと。
一般路線バスとの重複区間(同一ルート・停留所)では、従来は一般路線バス、ぐるるともに秋田駅西口→通町5分、秋田駅西口→大町通り6分、五丁目橋→市民市場前4分。
それがぐるるの新ダイヤではそれぞれ4分、5分、3分と1分ずつ短くなっている。
秋田駅西口→千秋公園入口も2分が1分になっているが、信号待ちがあるからこれはどう考えても無理。
ぐるるをそれなりに乗って・見ている者としては、ダイヤ改正の理由が分からないというか実態に逆行する変更に感じられる。
現行ダイヤでの運行実態を、早着・定刻・遅延の3つに分けると遅延が最も多い印象。
1~2分の遅れはしょっちゅうだし、起点の買物広場で既に5分とか、通町以降で10分近く遅れるようなケースも珍しくはない。前のダイヤからの遅れを引きずり、それが蓄積されるのだ。
早着もしくは定刻なのは、車両交換後最初のダイヤやイベントがなく交通量が少ない土日などに限られる。(早着時は途中バス停で時間調整をちゃんとやっている)
そんな状況なのに、ダイヤを繰り上げては、結果的に遅れを拡大させることになるのではないだろうか。
市民市場前→買物広場だけが時間が長くなったが、これは買物広場での時間調整の待機時間を多く取るということなんだろう。だけど、1周20分の枠は変わらず、それで吸収できないほどの遅延が以前から生じているのだから、無意味。
客向けの時刻表には現れない、車両や乗務員のやり繰りの変更もあるのかもしれないけど。
仮にも県庁所在地の中心部だけに、工事や各種イベントなどに伴う渋滞、歩車分離式信号による長い信号待ちなど、遅れを生じさせるさまざまな要因があり、遅れてしまうのはしょうがない面もあるが、「1周20分」という設定に少々無理があるのかもしれない。
一般路線バスも同じだけど、待たされる客としては、不安だし夏や冬はつらい。もうちょっと真剣に意味あるダイヤを考えてほしいと思ってしまう。
なお、中央交通のほとんどの運転士さんに感心するのは、遅れていても急いだり乱暴な運転をする人が少ないこと。客が着席するまで発車させず、前方の信号が黄色になれば停まる。それが当然ではあるのだけど、安全こそが乗り物に求められる最重要の使命である。(ごくまれに、遅れてもいないのに、妙にせっかちな運転の人もいるにはいますが…)
※2022年6月に、ぐるるのダイヤは大きく変更された。
※秋田市が運行主体で、中央交通に運行業務を委託しているもの。中央交通が自発的・主体的に走らせているのではない。
買物広場・秋田駅西口から広小路、通町、土手長町、南大通りを経て買物広場へ戻る、片方向の環状運行。運賃は100円均一。
1周20分で、9時から16時台までほぼ20分間隔(3回だけ40分間隔になる)で運行。
当初は試験運行だったものが、後に正式扱いになり、専用塗装の車両も登場(ぐるると命名されたのもこの時)している。※一般路線バスと同じ塗装の小型バスで運行される場合もあるので、利用時は注意。
※ルート等はこの記事など、車両はこの記事など参照。
ぐるるは、これまで設定がなかった秋田駅・通町と南大通り・中通病院を結ぶ初めての路線バスであり、この区間の利用者がわりと多い。通町・大町→駅へは、一般路線バスより遠回りになるためか、さほど利用者はいない。
秋田市民の高齢者は、一般路線バスも100円で乗車できる(秋田市高齢者コインバス事業)ものの、秋田駅→通町・大町と利用する時に、重複ルートの一般路線バスが減便されかつ時刻が不均一で覚えづらいので、(ほぼ)20分の等間隔で運転されるぐるるが利用しやすいと話す人もいる。
運行開始から3年経ち、沿線住民、沿線の病院への通院客などにはある程度定着し、リーフレットを持った旅行客が乗っていることも少なくない。
その一方、時間帯によっては乗客が1~2人(ゼロのこともなくはないが多くはない)の便もちらほら見受けられる。一般路線が大幅減便される元日なども、ガラガラで通常通り運行される。ぎゅうぎゅう詰めで牛島や新国道方面へ向かう一般路線バスを空席だらけの車内から見て、とても申し訳ない気持ちになったこともあった。
だからと言って、これ以上ぐるるの運行間隔が開くと、待ったより歩いたほうが早い状況になり、存在意義が薄れてしまうと思う。
また、駅から通町・大町通りまでは一般路線バスとまったく同じルート・停留所なのは、芸がない。一般路線バスとは違う道を通って“差別化“して新たな需要を呼び起こせそうにも感じるし、通町~交通公社前をすっ飛ばしてショートカットしてしまう通町でのイベント時の迂回運行も一考の余地があると思う。【28日追記】広小路の通行止め時は南大通り→通町→南大通りという遠回りになるのも同じく。
今春の市議会議員選挙では、循環バスのルート見直し(使いやすくする方向で)を公約の1つに掲げて当選した新人議員がいたので、期待したいところである。
さて、中央交通のホームページに7月17日付で「中心市街地循環バス(ぐるる)の運行時刻改正のお知らせ(2015.8.1改正)」が掲載された。どこがどう変わるのか期待と不安で見た方がいたかもしれないけれど、秋田市のホームページや同日付広報紙には「1~3分程度運行時刻が変わります。」とあり、軽微な変更であることが分かる。減便・増便などはない。
循環バス運行開始後初となるダイヤ改正の変更内容を見てみる。
ぐるるでは、曜日や時間帯に関係なく、すべての区間の所要時間は同じ。
だから、「秋田駅西口は03分、23分、43分発」などと覚えやすい。多くの都市の循環バスのダイヤはこの方式で、だからこそ利用しやすい。
8月1日の変更後もそれは変わらないが、一部バス停間の所要時間が見直される。
秋田駅西口→千秋公園入口、大町通り→交通公社前、南大通り・中通病院前→市民市場前がいずれも2分から1分に短縮。
合わせて3分が浮くことになるが、次便の買物広場始発時刻はそのまま。つまり、市民市場前→買物広場が従来の2分から5分に延びた。
これだけの変更。
したがって、千秋公園入口~大町通りの各バス停で1分、交通公社前~南大通り・中通病院前の各バス停で2分、市民市場前で3分、それぞれ従来より早発となる。
例えば、通町とねぶり流し館前は、従来「08分、28分、48分」→8月から「07分、27分、47分」などと。
一般路線バスとの重複区間(同一ルート・停留所)では、従来は一般路線バス、ぐるるともに秋田駅西口→通町5分、秋田駅西口→大町通り6分、五丁目橋→市民市場前4分。
それがぐるるの新ダイヤではそれぞれ4分、5分、3分と1分ずつ短くなっている。
秋田駅西口→千秋公園入口も2分が1分になっているが、信号待ちがあるからこれはどう考えても無理。
ぐるるをそれなりに乗って・見ている者としては、ダイヤ改正の理由が分からないというか実態に逆行する変更に感じられる。
現行ダイヤでの運行実態を、早着・定刻・遅延の3つに分けると遅延が最も多い印象。
1~2分の遅れはしょっちゅうだし、起点の買物広場で既に5分とか、通町以降で10分近く遅れるようなケースも珍しくはない。前のダイヤからの遅れを引きずり、それが蓄積されるのだ。
早着もしくは定刻なのは、車両交換後最初のダイヤやイベントがなく交通量が少ない土日などに限られる。(早着時は途中バス停で時間調整をちゃんとやっている)
そんな状況なのに、ダイヤを繰り上げては、結果的に遅れを拡大させることになるのではないだろうか。
市民市場前→買物広場だけが時間が長くなったが、これは買物広場での時間調整の待機時間を多く取るということなんだろう。だけど、1周20分の枠は変わらず、それで吸収できないほどの遅延が以前から生じているのだから、無意味。
客向けの時刻表には現れない、車両や乗務員のやり繰りの変更もあるのかもしれないけど。
仮にも県庁所在地の中心部だけに、工事や各種イベントなどに伴う渋滞、歩車分離式信号による長い信号待ちなど、遅れを生じさせるさまざまな要因があり、遅れてしまうのはしょうがない面もあるが、「1周20分」という設定に少々無理があるのかもしれない。
一般路線バスも同じだけど、待たされる客としては、不安だし夏や冬はつらい。もうちょっと真剣に意味あるダイヤを考えてほしいと思ってしまう。
なお、中央交通のほとんどの運転士さんに感心するのは、遅れていても急いだり乱暴な運転をする人が少ないこと。客が着席するまで発車させず、前方の信号が黄色になれば停まる。それが当然ではあるのだけど、安全こそが乗り物に求められる最重要の使命である。(ごくまれに、遅れてもいないのに、妙にせっかちな運転の人もいるにはいますが…)
※2022年6月に、ぐるるのダイヤは大きく変更された。