広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

ニューシティ跡/平安閣

2011-07-17 23:41:24 | 秋田のいろいろ
●ニューシティ跡
ヤートセ秋田祭の時に臨時駐車場として使われた、秋田市大町の商業施設「秋田ニューシティ」跡。
北東角、大町通りの交差点から
先週あたりから、その中央部で何やら工事が行われていた。

以前から報道されていたように、来月の竿燈まつりの時に、秋田商工会議所主催の協賛イベントがここで行われることになっており、仮舗装するとかいうことだったので、その関連だろうか?

現在のところ、
ほぼ中央に南北に走る溝が作られた
また、敷地内全体にほぼ等間隔にコーンが並べられているものの、舗装が始まりそうな気配はない。
北側の一方通行路から
秋田市広報紙「広報あきた」の15日号によれば、ここで「B級グルメフェスティバル」が3日から6日の15時から21時半に行われることになっている。
市役所駐車場(NHK跡)や二丁目橋東の産業会館跡地などでの屋台も、例年通り開催される(主催者が違う)ようだ。

【20日追記】ニューシティ跡に電柱が立ったり、砂利や重機が運ばれ、さらに工事が行われるようだ。
※さらにその後、工事が本格化した様子

●平安閣
秋田には「株式会社 へいあん秋田」という企業がある。
事業内容は「冠婚葬祭互助会」だそうで、要は会員がお金を積み立てて、結婚式や葬儀をする会社。

現在は秋田市に本社があり、秋田県内各地に拠点があり営業しているようだが、同社のサイトによれば、
1971年に大曲市(現・大仙市大曲)で創業し翌年に秋田市に移転。
社名はヤマサ衣裳(株)→(株)秋田県新生活互助会→(株)秋田新生活互助会(“県”がつかない)と変遷し、1989年にへいあん秋田となった。
1974年に秋田市に結婚式場「シャインプラザ平安閣」を開業したのを皮切りに、各地に「平安閣」という名称の施設を営業している。このためか、1989年以前からこの企業自体を指して「平安閣」と呼ぶ人もいる。

個人的には思っていたよりは歴史が浅かったが、秋田では知名度や規模においてトップの葬祭(主に葬儀)業者だと思う。


先日、そのへいあん秋田が、山口県下関市にある「日本セレモニー」という大手葬儀会社の子会社になったことが発表された。
日本セレモニーでは、山口のほか北日本や関西・中国地方、福岡に拠点や系列企業があるようだ。

それに伴い、へいあん秋田の代名詞ともいえる、「シャインプラザ平安閣秋田」(以下、「平安閣」)にも変化がある。葬儀場に変わり、名称も変わるという。
9月22日で営業を終えて改装、年度内(年内としている報道もある)には葬儀場として営業を始めるそうだ。

このように、大手の傘下に入ったり、葬儀中心の事業にシフトしていくのは、結婚する人より亡くなる人が多くなってしまったことや、葬儀の簡素化、競合企業の増加などが要因のようだ。
奥の高いビルが山王十字路の秋田銀行本店
平安閣の所在地は山王二丁目。山王十字路から新国道沿いに1つ北隣の交差点にある。秋田県社会福祉会館の向かいであり、秋田市役所も近い。
新国道側からはこう見える
考えてみれば、正面が新国道でなく狭い市道に面していたり、その市道の向かいにやや雑然とした印象の平面駐車場があったり、(遠方から公共交通機関で来る人や二次会の便を考えると)そもそも結婚式場としてふさわしい立地なのかという気もしなくはない。
1974年のオープン当時と今の状況の変化もあるだろうけれど。
道が狭くて正面から撮影できない
現在の平安閣では、結婚式だけでなく、会議や講演会、各種式典、同窓会なども開催されているが、葬儀場になったら、そういうのをやるわけにはいかないだろうね。
このロゴも見納めか
平安閣の壁面は、茶系統で色が違う何種類かのタイル張り。前から思っていたけど、これって秋田空港のターミナルビルと同じじゃないだろうか(微妙に違うのかな)? ※秋田空港は1981年開業
※「シャインプラザ平安閣秋田」のその後はこちら


へいあん秋田では、各地に「セレモニーホール○○(地名)」という葬儀場を運営しているが、今回これらは「典礼会館」に改称される。
後述の「セレモニーホールへいあん」の近くにある2007年にできた結婚式場、リバーテラス・ウェディング「シュヴァン ホーフ」(舌噛みそう)など各地の結婚式場も「ノートルダム」に改称されるとのこと。
企業名は変わらないので、「へいあん」の名はそれだけになってしまうのだろうか。

【18日追記】忘れていたけれど、へいあん秋田は秋田経済界を代表する「辻グループ(辻兵=つじひょう)」の企業だった。(辻兵は上記ニューシティの場所が創業地で、跡地も系列の不動産会社が管理している)
現在、へいあん秋田のホームページには、辻兵との関わりについては触れられていないようだが、辻グループである秋田いすゞや秋田ゼロックスのホームページには、グループ企業の1つとしてへいあんのサイトへのリンクがある。
報道でも触れていなかったはずだが、今回の件で、へいあんと辻兵との関係はどうなるんだろう?
【2015年1月5日追記】2014年大みそかの秋田魁新報に、「二十日会グループ」すなわち辻グループの各企業連名の広告が出ていた。その中に、「へいあん秋田」もあったので、引き続き辻兵との関係も残っていることになる。



ところで、個人的には気になっているのが、郊外などの葬儀場で行うお葬式のこと。我が家のような庶民は菩提寺で葬儀をすれば済むので他人事としての余計な考えですが。
広範囲に交際のあった方のお葬式では、収容人数や参列者の駐車場の問題から葬儀場を使わざるを得ないこともあるのは分かる。
葬儀社にしてみれば、お寺でやるより儲かるのだろうし、制約が少なくてやりやすいのも分からなくはない。

でも、秋田での葬儀専門会場の走りであったと思われる「セレモニーホールへいあん(これだけ地名でない)」(1990年オープン)は、国道7号線(かつての臨海バイパス)から1本入った、秋田運河沿いの工場が並ぶ一角の奥みたいな場所にある。
車を使えない参列者にしてみれば行って帰るだけで一苦労だし、故人を弔う直前直後に喪服を着て車を運転しなければならないのは、気持ちの上でゆとりがない。

へいあん秋田ではないが、幹線道路沿いのコジマ電気が移転した跡の建物が改装されて葬儀場になったところもある。
かつてテレビが並んでいたところが祭壇で、冷蔵庫売り場のあたりにお骨(秋田では火葬後に葬儀をする)が…なんて思ってしまうのも、味気ないような気がする。
コメント (3)
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