田神六兎の明るい日記帳

田神六兎の過去、現在、そして起こるであろう出来事を楽しく明るくお伝えします。

裏口入学、下駄履き採点

2018年07月22日 | 日記
 高級官僚が口利きの引き換えに、息子の入学を依頼した事件が起こりました。真面目に勉強した一人が不合格になります。親の力を借りた不正入学者は、真面目に勉強どころか、海外旅行で遊んでいました。恐ろしいことは、万が一このような学生が卒業し、医師国家試験に合格して患者を診ることです。これは殺人に近い行為です。なぜなら事の善悪を、高校で学んでいないからです。
 
 昔、私が教えていた塾が、講師の体制を変えたことを知りました。そもそも、塾を設立した人は、他社の営業マンで、この職種の素人でした。専任講師を依頼すべく、私が勤めていた会社の社長に助力を申し出ました。私達の業務は、当然ながら兼任はできませんので、職業倫理、知識を説明し、適切に講師になれそうな人を、団体から紹介しました。
 
 塾は順調に設立でき、規模は拡大しました。規模の拡大とともに、講師不足が顕著に現れ、マニュアル的授業が始まりました。マニュアル的授業とは、合格した者の解答を徹底的に利用、模倣する方法です。しかしながら、この方法は応用力が身につきません。合格率は年を追って低下しました。
 
 評判も落ち、さらに職の人気が下がり、今では人手不足でありながら、この職につこうとする若者がいません。資格を持っていようがいまいが、関係のない職になりました。
 
 長く努めて、さらに上の立場に立ちたい者は、職場で得た知識を活用して合格できるような試験生制度に変わりつつあります。つまり、試験勉強は仕事で得る、本当の職能制度試験に変わろうとしています。
 
 しかしながら塾は、テクニックを教えることからの脱却が出来ず、前年度合格した若者を、補助講師で安く使うことに活路を見出そうとしています。合格一年では、たいした仕事も任せられていません。とても応用出来るとは思えません。これでは教えられなく、さらに合格率は下がるでしょう。
 
 これはひとえに、素人がなんの倫理観も無く、有資格者を作ろうとした結果に違いありません。裏口入学と大してかわりません。