見事！美技！

　女人禁制の土俵事件、なんど見ても、救命処置をなさった女性の立ち振舞と動作、素人の私が見ても完璧に見えます。数秒遅れて駆けつけた女性も、倒れた市長の足元をまたぎ、そくざに対面に位置しました。二人の共同救命が、わずか二三秒で出来上がりました。それに遅れて駆けつけた二人の女声に、無神経な「土俵から降りろ」とのアナウンスに、一瞬躊躇するものの、二人で手を取り合って救命救急に参加する意思表示、力強くお見事でした。
　
　情けないのは、ぶざまな男どもでした。何も出来ず、ただ立ちすくんでいただけならまだしも、あのアナウンスに大声で反対意見を述べるのでもありませんでした。同性の男として、恥ずかしい限りです。
　
　ネットで知った『相撲における「女人禁制の伝統」について』の学術リポジトリを読んでいますが、いままでだまされていたような気がします。親方衆が「伝統」「伝統」と言うのを、疑いもしませんでしたが、こんな大問題になっても、確たる理屈を話した相撲関係者は一人としていません。結局は、知らないのか、それとも伝統を絶やす口火を切るのが怖いだけの男衆です。なんて意気地が無いのでしょう。
　
　それにしても、あの時の女性の心臓マッサージの手際良さは、伝統を叫ぶ人達への無視の抗議に見えてしかたがありません。いい加減、女人禁制なんてやめちまえ！！。