森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

バシクルモンの花

2022年07月16日 | 自然観察日記
バシクルモンの花は沢山咲いていました。絶滅危惧種ですがしっかり健在です。桃色の可愛い花でいかにも山野草といった風情です。キョウチクトウ科の多年草です。S先生のレポートでは新潟のバシクルモンんは結実しないとか。北海道にあるバシクルモンの結実を確認したそうですが、しかしこれも発芽せず。種子繁殖をしていないというのが結論だそうです。なぜここにあるのかが謎でいろいろな仮説を考えられておられるようです。北前船の寄港地との関わりを考えておられるようです。実は母種が中国内陸の砂漠や草原地域にあるらしくほとんど自生する海岸に似た環境で他の植物が自生しないような荒れ地だそうです。薬草として古くから流通していたらしくそれが日本にも渡ってきたのではという推測もしてお有られます。長い年月の中で遺伝的な変異もあり母種とは少し変わった集団になり種子繁殖をしないようになった・・。それを人の手を借りて点々と植栽され今に至っていると想像しておられるようです。面白いですね。

バシクルモンのゆりかご 白岩

2022年07月16日 | 風景
バシクルモンが自生する海岸にそそり立つ白岩です。凝灰岩ででいているそうです。「バシクル」とはアイヌ語で「カラス」、「モン」は「草」を意味するアイヌ語に由来するのだとか。