鬼怒川沿いの散策路、ほぼ手付かずの森が続いています。林床は比較的疎で見通しが良いのですがあいにくの雨でやや薄暗く夕刻に似た雰囲気です。そんな中トチノキが花をつけている株がありました。色彩が少ない中ですからどこかホッとするような面持ちになります。
時々見かけるトチノキの花、おしべめしべは分かるものの全体にどういう形をしているのかが何度見ても分かりにくい花です。花弁やがくは大きさが不揃いで全体に花が歪んでいるのが原因です。花弁は4、がくは5こなのだそうです。
トチノキは今はムクロジ科になっていてトチノキ属の種です。日本ではこの一種しかない高木です。クリのような大きな種子を作ることはよく知られていますが、渋味がありそのままでは食べれません。以前リスも食わないというような話を聞いたことがあるのですが、最近リスは食べるという人もいて果たしてどっちなのでしょうか?以前は、リスも食わないような実を人は何とか食べるようになったという食に対するすさまじい執念を感じて感激していたのですが・・。